リースバックは便利なサービスである一方、利用後に後悔する人が少なくありません。それはリースバックの仕組みをよく理解しないまま契約し、あとになってからデメリットに気づいてしまうためです。大切な家を利用するサービスなのですから、慎重に進めて行くことが大切です。リースバックで後悔した理由、そして後悔せずに利用するためにどういうことが大切なのか見ていきましょう。
目次
リースバックで後悔する10の落とし穴とは?
リースバックとは、いま住んでいる持ち家をリースバック会社に売却し、賃貸物件として借りながらそのまま住み続ける方法を指します。売却後も自宅に居住できるため、現在の住環境を大きく変えないまま、まとまった資金を得られることが大きなメリットです。ところが、後悔する人も少なくありません。リースバックを利用して後悔するケースには、次の10個があります。
- 買取価格が安いのに契約してしまった
- 家賃が高すぎて家を売った意味がない
- 買い戻し価格が高くて家を買い戻せない
- 実は子どもが家を相続したがっていた
- 新居へ引っ越したほうがよかったかも
- 思ったほど長く住まなかった
- 契約をよく理解しておらず家を追い出された
- 駐車場が借りられなくなってしまった
- オーナーが変わって約束が守られない
- 家賃を大幅に値上げされてしまった
それぞれのケースを参考に、リースバックの落とし穴にはまらないように注意しましょう。
買取価格が安いのに契約してしまった
ひとつめは、「買取価格が相場より安いにもかかわらず契約してしまった」というパターンです。リースバックでは、通常の不動産売却のように広く買い手を募集するわけではありません。
リースバック会社と直接、不動産売買と賃貸借契約をする仕組みのため、相場を知らないまま契約を結ぶと、実際の価値よりも低い価格で手放してしまうリスクもあります。また、そもそもリースバックは、通常の不動産売却と比べると、60~80%前後まで買取価格が下がることが一般的です。
これは、リースバック会社が売却後の家賃滞納や物件価値の下落といったリスクを抑えるための措置で、相場より低めの取引になるケースが多く見られます。それだけに、あとから物件の本当の価値を知り、「もっと高く売れたはず」と後悔してしまうケースは少なくありません。
家賃が高すぎて家を売った意味がない
リースバックを利用して住居に住み続けるには、物件のオーナーに家賃を支払う必要があります。毎月の家賃は、買取価格×想定利回りで計算されるため、場合によっては周辺の相場よりも高額になってしまうこともあります。
新たに賃貸物件を探す場合と比べ、リースバックではこれまで住んでいた住居を借りることが前提のため、契約条件の柔軟性は低いといえるでしょう。その結果、せっかく売却でまとまった資金が得られても、割高な家賃の支払いでどんどん目減りしてしまうことも考えられます。
特に住宅ローンを完済していない状態でリースバックを選択した場合は、売却によって残債がゼロになったとしても、「家賃負担が大きくて生活が楽にならない」と後悔をするケースがあります。
買い戻し価格が高くて家を買い戻せない
リースバックでは、契約の条件次第で「買い戻し」の余地を残しておくこともできます。買い戻しは、賃貸借契約の満了後に、オーナーから再びその物件を購入するという契約です。
ただし、リースバックの買い戻しでは、売却価格より金額を上乗せされることが一般的です。具体的な買い戻し価格はケースバイケースですが、10~30%程度の上乗せがされることもあり、金銭的な損失につながるケースが多いといえます。
また、リースバックの買い戻し時には、最初にその物件を購入したときより年齢を重ねていることもあり、住宅ローンを組めないケースもあるでしょう。そのため、「いつでも買い戻せる」と軽く考えていたところ、想定よりも価格が高くて買い戻せなくなってしまうことも考えられます。
実は子どもが家を相続したがっていた
リースバックでは、不動産の所有権が売却したリースバック会社に移るため、推定相続人(将来的に法定相続人になり得る人)である子どもとのトラブルに発展するリスクもあります。システム上、リースバックそのものは、持ち主本人の意思があれば推定相続人からの同意がなくても実行できます。
しかし、事前に相談しないまま売却を進めれば、親子間の溝やトラブルにつながってしまうケースもあるでしょう。子どもの立場からしても、生まれ育った実家は替えの利かない特別な場所として考えるものです。
また、以前は継ぐ気がないといっていても、結婚や子育てといったライフステージの変化にともない、考え方が変わることもあります。そのため、リースバックを行う際には、あらかじめ子どもと話し合っておくことが大切です。
新居へ引っ越したほうがよかったかも
リースバックでしてしまいがちな後悔のひとつに、「新居への引っ越しも視野に入れるべきだった」というものがあります。リースバックは周辺の相場と比べても家賃が割高になる傾向です。
また、周辺に立地や広さ、間取りなどの条件が合う、より家賃の安い物件が見つかっても、契約によりすぐ退去できないケースもあります。売却によって得られた資金を使って、家賃の安い賃貸物件に引っ越したほうが費用対効果が高かったと気づき、後悔してしまうことは少なくありません。
思ったほど長く住まなかった
リースバックでは、賃貸物件として借りはじめてから、どのくらいの期間まで住み続けるのかをきちんと計画しておく必要があります。たとえば、転勤や体調の変化などで想定より早く退去することになれば、中途解約となり金銭的には大きな損失につながるおそれがあります。
リースバックは通常の不動産売却と比べ、取引価格が安くなってしまうのが特徴です。それだけに、すぐに引っ越してしまうのであれば、初めから通常の手順で売却をしたほうが、金銭的に得をするケースが多いでしょう。このように、「思ったほど長く住み続けなかったため、単に金銭的なデメリットを被ってしまった」と後悔するケースもあるのです。
契約をよく理解しておらず家を追い出された
リースバックで起こりやすいトラブルのひとつに、「契約の仕組みがよくわからないまま利用し、突然退去を求められてしまった」というパターンを挙げられます。これは、リースバックの賃貸借契約では「定期借家契約」が用いられることが多いためです。
定期借家契約とは、あらかじめ物件を借りる期間を定めておき、期間が満了したら改めて再契約するかどうかを話し合う仕組みです。国土交通省が公表している調査データによれば、リースバックの80.0%で定期借家契約が採用されていると示されています。
それに対して、一般的な賃貸物件では「普通借家契約」が用いられており、契約期間が満了したら自動的に契約が更新されます。普通借家契約では、借主が更新を希望する限り、よほどの事由がなければ貸主から契約を拒絶できません。
定期借家契約では借主が再契約を希望していても、貸主に再契約の義務はないため断ることができます。つまり、リースバックでは、必ずしも同じ物件に住み続けられるとは限らないということです。定期借家契約の仕組みを理解していなければ、いつまでも住み続けられると誤解したまま、契約期間満了時に更新を拒否され、退去を求められる事態も考えられます。
参考:株式会社価値総合研究所「リースバックの現状について」(PDF)
駐車場が借りられなくなってしまった
マンションのリースバックでは、これまで使えていた駐車場が借りられなくなってしまうケースがあるため注意が必要です。マンションでは管理組合の規定により、駐車場の利用が区分所有者に限られていることがあります。
こうしたマンションでリースバックを行うと、売主は区分所有者から賃借人へと立場が変わってしまうため、駐車場が利用できなくなるおそれがあるのです。また、賃借人の駐車場利用が認められているマンションでも、リースバックのタイミングでは、一度その権利を管理組合へ返却することが基本です。
その後は、物件を買い取った不動産会社に管理組合と駐車場の契約を結んでもらう必要がありますが、必ず再契約できるとは限りません。そのタイミングでほかの区分所有者が駐車場の利用を希望していれば、そちらが優先される可能性があります。その結果、「駐車場が遠くなって不便になった」「駐車スペースが見つからず、自家用車を手放さざるを得なくなった」といった後悔をすることもあります。
オーナーが変わって約束が守られない
リースバックを行うと、物件の所有権は買い取った不動産会社に移るため、その後の取り扱いについて制限はできません。より高く購入してくれる買い手が見つかれば、不動産会社が第三者に売却してしまうこともあります。
また、積極的に売却をするつもりがなくても、経営の悪化などでリースバック社が倒産してしまうリスクはあるでしょう。そうなれば、新しいオーナーへ所有権が移り、当初の契約条件が守られないおそれがあります。
法律上、賃貸借契約は、オーナーが変わっても新しい所有者へそのまま引き継がれます。しかし、契約書に細かな条件を明記していなければ、オーナーの変更によって「家賃が高くなった」「定期借家の再契約をしてもらえなくなった」「買い戻しができなくなった」といった事態に陥るリスクは否定できません。
家賃を大幅に値上げされてしまった
リースバックの家賃の設定は、いつまでも変わらないとは限りません。たとえ契約のタイミングで家賃は上がらないと説明されていても、オーナーの変更や、再契約のタイミングで値上げが行われることもあります。
さまざまな理由から大幅な値上げを要求され、退去せざるを得なくなって、リースバックを後悔してしまうケースもあるでしょう。
どうして?リースバックで後悔する原因
リースバックで後悔しないためには、どうして後悔してしまうのか、その原因を知ることが大切です。リースバックで後悔する、5つの原因を見ていきましょう。
自宅に住み続けられるメリットを大きく評価しすぎる
リースバックは必ずしも、家計にとって負担の少ない選択肢とは言い切れません。それにもかかわらず、多少無理をしてでもリースバックを選ぼうとする背景には、「自宅に住み続けられる」というメリットを過大評価してしまう点が挙げられます。
引っ越しは心理的な負担が大きいライフイベントのひとつで、住み慣れた環境を変えたくないという思いは誰しもが抱く感覚です。特に高齢になってからの引っ越しは、精神だけでなく肉体的にも大きな負荷となるでしょう。
そのため、住み続けられるというメリットがより魅力的に感じ、買取価格の安さや家賃の高さといったデメリットを、正しく評価できなくなってしまうことが考えられます。
契約書の内容をよく確認せずに契約してしまう
リースバックで後悔してしまう原因として、契約書の内容が不明瞭なまま同意するケースが挙げられます。不動産の契約書には、普段はあまり聞きなれない専門用語も多く盛り込まれるため、自分だけで正確な内容を把握するのは難しい面があります。
そのため、契約書を読み込まないまま「担当者から聞いたから大丈夫」と安易に署名し、あとから不利な条項に気づくケースも多いのです。たとえば、定期借家契約は普通借家契約と比べて住み続けられる保証がないため、法律で必ず事前説明が義務づけられています。
しかし、「更新がない」という説明を受けても、その時点で重大性を把握できずに契約してしまい、後悔につながるかもしれません。
第三十八条
3 第一項の規定による建物の賃貸借をしようとするときは、建物の賃貸人は、あらかじめ、建物の賃借人に対し、同項の規定による建物の賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。
借地借家法 第三十八条 3項
リースバック会社を比較しないで選んでしまう
リースバックは売主がリースバック会社と直接的にやりとりとするため、提示された価格や条件の妥当性を判断しづらい面があります。なかには、売主が明らかな損をしてしまうような取引を持ち掛ける悪徳業者がいないとは言い切れません。
そのため、1社だけの提案を鵜呑みにしてそのまま契約を結ぶと、気づかないうちに大きな損失につながるおそれもあります。また、リースバックは一般的な不動産売買よりも取り扱いが少なく、情報収集が難しいのも後悔につながる要因と考えられます。
リースバック以外の選択肢への検討が足りていない
自宅をもとにまとまった資金を得る方法には、リースバック以外にもさまざまな選択肢があります。自宅に住み続けられるのはリースバックの大きな魅力ですが、そのほかの選択肢と冷静に見比べることが重要です。
リースバック会社の広告や営業でリースバックを知った人は、それ以外の方法を十分に検討しないまま判断してしまうおそれもあります。通常の不動産売却や「リバースモーゲージ」との違いをよく調べなければ、納得のいく選択をするのは難しいでしょう。
契約前に親族などへ相談していなかった
住宅に関するトラブルは、「周囲への相談が不十分」によって引き起こされることも少なくありません。特に自身が高齢になってからは、「お金のことで心配をかけたくない」という心理が働き、配偶者や子どもへの相談をためらってしまうこともあるでしょう。
その結果、十分にコミュニケーションが図られないまま自宅を手放し、あとから相続などで揉めてしまうケースも多いです。
リースバックのメリットとデメリットを比較して検討する
リースバックで後悔しないためには、メリットとデメリットを客観的に比較して検討することが重要です。リースバックの特徴をひとつずつ整理しながら、メリットとデメリットをそれぞれ確認していきましょう。
リースバックのメリット
リースバックには、大きく分けて次のメリットがあります。
- 資金調達が速い
- 引っ越し不要
- 維持費の負担がなくなる
リースバックは、まとまった資金を短期間で得られることが大きな魅力です。通常の不動産売却では、個人の買い手を見つける必要があるため、広告宣伝や内覧対応、売買手続きなどに時間がかかります。
一般的な仲介による不動産売却では、売却代金が手元に入るまで早くて3カ月、ときには半年や1年を超えることもあります。一方、リースバックはリースバック会社が買い取るため、資金を得られるまでの流れがスムーズです。
そして、リースバックであれば、売却後も同じ住宅に住み続けられます。家賃こそかかってしまいますが、生活環境を大きく変える必要がないため、引っ越しによるストレスを軽減できます。
また、リースバックなら家を売却しても居住できるので、周囲の人たちに売却を知られずに済むのもメリットといえるでしょう。
リースバックのデメリット
重要なのは、リースバックのデメリットです。どのようなデメリットがあるのか、それぞれ見ていきましょう。
- 買取価格が相場よりも安い
- 家賃が割高になる
- 所有権を失う
リースバックの買取価格は、通常の不動産売却と比べて低くなるのが難点です。リースバック会社は一定の利回りや将来のリスクを見込んで価格を設定するため、相場より安くなってしまうのです。
さらに、売却後は家賃が発生し、賃料も相場と比べて割高なことにも注意しましょう。単純に金銭面にだけ着目すると、損をしやすい傾向にあります。
また、売却によって所有権が失われるため、「第三者にわたるおそれがある」「使い方や入居条件を細かく決められる」「契約の更新が保証されない」などのデメリットもあります。
デメリットが少なくないことに注意が必要
リースバックには、決して軽視できないデメリットがあります。特に安い売却価格と高い家賃という2つのデメリットにより、金銭的な負担が大きくなる点が、後悔の原因になりやすいのです。
自宅に住み続けながらまとまったお金を手に入れられるのは、リースバックの大きな魅力ですが、メリットだけでなくデメリットが存在するため、慎重に判断することが大切です。
後悔しないためにリースバックの契約前にやるべきことを解説
デメリットを理解した上で受け入れられるのであれば、リースバックは有力な選択肢になるでしょう。ここでは、後悔をせずにリースバックを利用するために、どのような点に気をつけるべきなのかを具体的にご紹介します。
自宅に住み続ける必要があるかどうかをよく検討する
リースバックの大きな目的は、「売却後も自宅に住み続ける」という点にあります。もし、自宅に住むことのウェイトがそれほど大きくないのであれば、金銭的なデメリットを考慮すると、あまり合理的な選択とはいえません。
住環境に対する考え方は人それぞれで、夫婦間で異なることもあるでしょう。まずは、金銭的なデメリットを受け入れても自宅に住み続けたいのか、どのくらいの期間まで居住を続ける予定なのかなどを、夫婦で話し合うことが大切です。
そのためには、あまり先入観にとらわれず、自宅以外の住居にも目を向けてみるとよいでしょう。たとえば、これまで一戸建てで暮らしてきた人であれば、思い切ってマンションへの引っ越しを検討してみるのもひとつの方法です。
マンションはワンフロアでバリアフリー性が高く、オートロックや防犯カメラといったセキュリティ設備も充実している物件が多いのが特徴です。老後の暮らしに適した条件がそろいやすいため、一度近隣のマンションを見学するのもよいでしょう。
リースバックのトラブル事例を確かめる
リースバックにまつわるトラブル事例を知っておくことも、後悔しないための重要なポイントです。たとえば、独立行政法人国民生活センターでは、リースバックに関するトラブル事例が詳細に公表しています。
そのなかには、「途中で家賃が値上げされて支払えなくなってしまった」「強引な勧誘に恐怖を感じて契約してしまった」など、深刻なケースも数多く紹介されています。実際にリースバックでどのようなトラブルが起きているのかを事前に学び、リスクを具体的に把握することで、判断が求められたときにも冷静に対応しやすくなるはずです。
参考:独立行政法人国民生活センター「強引に勧められる住宅のリースバック契約にご注意!-本当に『そのまま“ずっと”住み続けられる』契約ですか?-」(PDF)
契約書の内容をよく読み、不明点を確認する
リースバック会社のなかには消費者の無知につけ込み、悪質な契約を進めようとする会社も存在します。後悔することがないよう契約書の内容はしっかりと目を通し、不明な点があれば遠慮をせずに確認をしましょう。
特に確認すべき項目には、次のものがあります。
| 確認項目 | 主なチェックポイント |
|---|---|
| 契約相手 |
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| 契約形態・契約期間 |
|
| 家賃 |
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| 買い戻し条件 |
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| 修繕負担区分 |
|
確認すべき項目は多岐にわたるため、必要に応じて周囲にも相談をしながら、納得がいくまで検討することが大切です。
リースバックの利用を親族と話し合って決定する
リースバックのトラブルは、家族ときちんと話し合っていれば防げるものもあります。住まいに対する考え方は人それぞれで、自分ひとりで考えてもよい解決方法が見つかるとは限りません。まずは、家族へリースバックの利用を相談して、ほかにどのような選択肢が考えられるのかも話し合いましょう。
複数のリースバック会社へ査定を依頼して比較する
納得して自宅を手放すには、売却先を1社だけに絞るのではなく、複数のリースバック会社を比較しながら検討することが大切です。同じ物件であっても、リースバック会社によって評価が異なることは少なくありません。
また、そもそも1社の査定だけでは、買取価格や家賃の設定が妥当かどうかを見極められません。後悔することなくリースバックを利用するため、必ず複数の会社に査定を依頼して契約条件などを比較しましょう。
リースバック以外の選択肢にはどんなものがある?
自宅を活用してまとまった資金を得る方法には、リースバック以外にもいくつかの方法があります。ここでご紹介するそのほかの選択肢と比較しながら、自分に合ったものを見つけて検討しましょう。
リバースモーゲージでも資金調達は可能
リバースモーゲージとは、自宅を担保として金融機関などから生活資金を借り入れる方法です。基本的に借主の生存中は利息だけを支払い、元金は死亡後に相続人が自宅を売却するなどの方法で返済する仕組みです。
元金は生前に繰り上げ返済することも可能ですので、借主の死亡後に自宅を売却することなく、相続人がそのまま取得することが可能です。
リバースモーゲージの大きな特徴は、リースバックと同じように自宅に住み続けられることに加えて、「所有権を失わずに済む」という点にあります。また、借主が死亡したとしても、配偶者に契約が引き継がれる金融機関が多いため、配偶者の住居が失われる心配もありません。
仲介で売却して引っ越し
「できるだけ高く売却したい」「売却時期はそれほど急いでいない」という人は、高く売れる可能性がある仲介による不動産売却がおすすめです。仲介では、物件を市場に出して個人の買い手をじっくり探すため、リースバックより高く売れる可能性が高いのです。
自宅での居住にこだわらないのであれば、売却で得られた資金で、新しい住居に引っ越すのもよいでしょう。たとえば、子どもの独立で広い自宅を持て余している場合は、仲介で自宅を売却し、コンパクトで管理しやすい物件へ引っ越すほうが合理的かもしれません。
急ぎなら買取で売却して引っ越し
「すぐにまとまった資金が必要」という場合は、不動産買取を検討してもよいでしょう。不動産買取とは、売りたい物件を不動産会社に直接買い取ってもらう売却方法のことです。
仲介のように広く買い手を探すわけではないため、現金化までがスピーディで、仲介手数料もかからないのがメリットです。一方、リースバックと同じように、仲介と比べて買取価格が市場価格の60~80%と低くなります。
ただし、家賃の安い賃貸物件に引っ越すことで、リースバックのような重い家賃の負担がありません。自宅へ住み続けることにこだわらなければ、スピーディな売却方法としておすすめです。
リースバックは比較することが大切
リースバックには多くのメリットがあるもののデメリットもあり、簡単に良し悪しを判断することができません。また、リースバック会社によってサービス内容が違うことにも注意が必要です。1社にだけ相談していると、価格や契約内容の妥当性に気づけません。
「リースバック比較Pro」は複数のリースバック会社へ、まとめて相談ができるサービスです。売却する自宅の査定を受け、それぞれのリースバック会社の買取価格、家賃、契約内容を比較しましょう。後悔することなくリースバックを利用するには、リースバック比較Proは欠かせません。











