高齢者がローンを組む方法は?年金だけで借りられる?

高齢夫婦とお金

高齢になり、仕事をリタイアした後に、お金が必要になった場合はどうすればいいでしょうか。現役時代はローンを組むことも考えられますが、高齢者になってからはそう簡単ではありません。収入が公的年金だけという状況ではローンを組むのが非常に難しいからです。高齢者のローンについて、安全な方法や注意点などをまとめました。

 

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高齢者がローンを組めないといわれる理由は?

高齢者はローンを組めない」という話を耳にしたことがある人も多いと思います。実際のところ、高齢者だとローンは難しいのでしょうか。なぜそういわれるのかは、ローンというものを基本から振り返れば見えてきます。

高齢であることは金融機関にとってリスクとみなされる

一部の福祉的な制度は別として、金融機関が提供しているローンは、その金融機関の「商品」です。当然ながら、金融機関は利益のために商品を販売しています。

ローンにおける提供側の利益とは「金利」ですが、金利を払ってくれさえすればよいというものではなく、貸し出した元本が返ってこなくては、文字通り「元も子もない」わけです。

金融機関(貸し手)の立場で考えると、返済が行われるかが非常に重要なポイントになってきます。

ローンには審査があり、誰でも必ず利用できるものではありません。これも貸し手として、貸したお金がきちんと返ってくるかを見極めていることが理由です。つまり「返済してもらえない」リスクがあると判断された人は、ローンを利用できないのです。

高齢者がローンを組めないといわれるのはこれが理由です。

高齢者は、すでにリタイアしていると、定期的な労働収入がなく返済が滞る可能性があります。また、若い人に比べて健康リスクも想定されるため、お金の借り手としてはリスクが高いと判断されてしまいます。

そのため、一定の年齢制限が設けられていて、ローン商品を利用できなかったり、審査に通りにくかったりということがあるのが実情です。

ローンの年齢制限は「69歳」前後

では、実際、何歳までならローンを利用できるのでしょうか。

これは各金融機関が個別に判断することですので、金融機関や商品によって異なります。「満69歳以下」とされていることが多いようですが、なかには70歳でもOKのところもあります。

ただし、年齢制限以下であれば必ず借りられるともいえません。述べたように、ローンには必ず審査があるからです。

審査の最大のポイントは、「定期的な収入があるかどうか」でしょう。

65歳以上の人は原則として公的年金を受給しているはずですが、ローンの審査では、公的年金だけでは審査上は不利だといわざるを得ません。できれば公的年金以外の収入があったほうが審査には通りやすいでしょう。

アルバイトなどでもいいので、労働収入があれば有利です。

高齢者がローンを組む3つの方法

「高齢だがお金を借りたい」……そう思ったら、どのような方法が良いのでしょうか。選択肢が限られてくるなかで、考えられる方法について、順を追ってみていきましょう。

高齢者向けカードローン

まずは、年齢制限のゆるやかな、高齢者向けのカードローンなどが考えられます。これはシニアローンなどとも呼ばれ、消費者金融や信販会社のほか、一部の銀行でも取扱いがあります。

一般的な年齢制限である69歳を超えて、なかには80歳でも融資可能という商品もあるようです。

こうしたカードローンは気軽に申し込め、利用や返済にATMなども使えるので利便性は高いです。また、融資までのスピードも早いため、急にお金が必要になったときにも役立ちます。

反面、カードローンの類は、以下のようなデメリットもあります。

  • 借り入れ額の上限が低め
  • 金利が高め

借り入れ上限と金利は、貸し手のリスクを考慮して設定されていますので、一般よりも高齢な人に向けたローンでは借り手に厳しくなるのは致し方ないところです。

80歳でも利用可能な商品ですと、借り入れ上限は300万円程度であり、金利は高い場合で18%に達するものもあります。

高齢者にとって、後々の返済を考えると、金利の高さは大きな負担になってきます。利用する際は無理のない返済計画をしっかりと立て、慎重な判断をすることが必要です。

リバースモーゲージ

リバースモーゲージとは、所有している不動産を担保にお金を借り、元本は死後に不動産を売却して精算するという前提で、存命中は金利分のみを返済すればよいという仕組みです。

不動産担保ローンの一種といえますが、もともとリバースモーゲージは、マイホームはあるが現預金は多くない人が、老後の暮らしのために利用することを想定した商品であり、その意味で高齢者向けです。

そのため、金融機関にもよりますが、80歳まで利用可能なリバースモーゲージもあります。

リバースモーゲージは、不動産を担保にすることで、カードローンなどに比べると金利も低めで、担保物件の価値に応じてまとまった金額を借りることが可能です。

もし、マイホームを持っているのなら検討に値するでしょう。

特に、存命中は金利負担のみでよいという仕組みは非常に大きなメリットです。

注意点は、担保物件を売却することが前提なので、あらかじめ相続人の同意が必要なことと、借り入れられる額は担保物件の価値に左右されるということです。

公的な融資制度

もしもお金を借りたいと考える理由が、慢性的な生活費の不足のためで、所有する不動産などもないという場合、カードローンなどの高金利な借り入れを利用するのはおすすめできません。

安定的な収入の見込めない高齢者が、高い金利負担で借り入れをしていると、返済が滞ってしまうおそれがあるからです。

そんな場合は、公的な融資制度の利用を検討しましょう。

住んでいる地域の社会福祉協議会を通じて申し込める「生活福祉資金制度」はその代表的なものです。福祉的な観点から低利の貸し付けを受けられます。

安全に利用できますが、公的な制度であるだけに、本当に必要とされる人に確実に利用してもらえるよう、手続きや審査に時間を要します。利用したい場合は早めに相談に行くことが大切です。

高齢者がローンを組む際の注意点は?

ここまで、高齢者でもローンを組む方法があることについて整理してきました。 しかし、高齢者がローンを利用するのは、現役時代に比べるとリスクが高いことも事実です。そこで、高齢者がローンを組む際に、特に注意したい点をまとめました。

「必ず審査に通る」といわれる商品は本当に安全?

高齢者がローンを利用するときに、重要なのは商品選びです。

カードローンなどは便利ですが、金利も高く、きちんとした返済計画を立てられない場合は安易に利用すべきではないことはお伝えしたとおりです。

また、ネットで調べていると「必ず審査に通る」とか「高齢者でも審査に通りやすい」などとして紹介されている商品が目につきます。

ローン商品の基本として、もし審査がゆるやかであるならば、それは金利が高いなどの特徴があるはずです。金融機関の審査は借り手のリスクを判断するプロセスですので、そこで門戸を広げているということは、高い金利を課すなどしなければリスクのバランスが取れないからです。

審査がゆるいといわれる商品が、必ずしも「危ない」「よくない」というわけではないのですが、相応のデメリットもありうることを認識しておきましょう。

加えて、なかには本当に「危険」といってもよいものもまぎれている可能性があります。

違法な高金利を課す、ヤミ金的な業者も存在します。こうした業者は、通常のローン審査に通りにくい高齢者に対して「あなたでも借りられる」という誘い文句を投げかけてくるものです。十分に注意するようにしてください。

相続人とも相談しておきたい

高齢者は、自分の死後の相続についても気を配っておきたいものです。

リバースモーゲージのように、死後に精算することを前提とした商品もありますし、借り入れを返済しないまま亡くなった場合、その負債も、「マイナスの相続財産」として相続人が相続する対象となります。

負債の存在は、相続に大きな影響を与え、その扱いをめぐって相続トラブルに発展するケースもあります。

そこで、自身の相続人となりうる配偶者や子とは、よく相談をしておくことも重要です。

 

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