老後の住まいはどこがいい?後悔しない住み替えの心得

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老後の住まいはどこがいい?後悔しない住み替えの心得

通勤をしていた若いころと退職して家で過ごす時間が長くなる老後では、生活に便利な住まいは異なります。そのため、老後を暮らしやすくするため、住み替えをするのはおすすめです。

問題は住み替え先をどこにするのかです。老後に暮らしやすい住まいとは、どんな住まいでしょうか。後悔することなく住み替えられる、役立つ情報をまとめました。老後の住み替えを検討している人は、ぜひチェックしてください。

住み替えで老後に心地いい暮らしを

最近は人生100年時代といわれ、日本人の平均寿命は年々延びています。元気なシニアが増えるのは喜ばしいことですが、老後を安心して過ごすために「暮らし」について考える必要があります。

若いころは気にならなかった段差、1階と2階の移動、広すぎる間取りなど、高齢になると、家のさまざまなところが気になります。しかし、そういったいまの家の不便さは、住み替えをすることで解消できます。

いまの自分たちに合った、老後に心地いい暮らしができる家への住み替えを検討してみましょう。

段差のないバリアフリーの設計、階段を上り下りする必要がない、掃除の手間がかからない適度な広さなど、老後に快適に暮らせる家をイメージしてみましょう。

老後の住み替えはどういった家を選べばよいのか、住み替えるのに適したタイミングはいつかなど、老後の住み替えについて解説します。住み替えを成功させて、心地いい暮らしを実現しましょう。

老後の住まいはどっちがいい?

老後の住まいの選択では、「戸建てかマンションか」、そして「持ち家か賃貸か」のふたつを検討する必要があります。それぞれにメリット、デメリットがあって、簡単には決められないでしょう。

しかし、住み替えをするのであれば、必ずどちらかを選ばなくてはなりません。それぞれの特徴やメリット・デメリットについて解説します。

老後の住み替え先を選ぶときの参考にしてください。

戸建てとマンションの比較

戸建てとマンションの選択は住宅を購入するときにも迷う、答えの見つからない永遠の課題です。

老後の住まいという視点で見たとき、戸建てとマンションのどちらが理想の生活に合っているのか検討してみましょう。

戸建ての特徴

戸建てはマンションと比べるとプライバシーが守られるため、騒音被害や住人同士のトラブルに巻き込まれることが少ないのがポイントです。

ペットを飼育したり、楽器を演奏したり、自由な暮らしを求める方には戸建てがおすすめです。しかし、セキュリティに関する備えは自己管理となるため、安全性を高める対策が必要です。

また、築年数が経った家だと、外構工事やリフォームなど高額な資金が必要になる場合もあります。

マンションの特徴

マンションであれば室内の階段移動がなくなるため、足腰の弱った老後には暮らしやすいでしょう。さらにバリアフリーが行き届いたマンションであれば、老後でも快適に暮らせます。

また、オートロックだったり管理人がいたりとセキュリティの高いマンションであれば、犯罪被害に遭いにくくなるため、安心して生活できます。

しかし、もともと戸建てで暮らしていた人には、隣室や上下の生活音に悩まされるかもしれません。また、多くのマンションでは、ペットの飼育や楽器の演奏が規約で禁止されています。トラブル予防のため、しっかりと規約を確認しておきましょう。

戸建てとマンションのメリット・デメリット

戸建てとマンションのメリットとデメリットを比較すると、次の表のようになります。

戸建てとマンションのメリット・デメリット
メリット デメリット
戸建て
  • プライバシーが高い
  • 自由に暮らせる
  • 安全性に欠ける
  • 建物の修繕費がかかる
マンション
  • 階段の移動がない
  • 安全性が高い
  • 生活音などの騒音がある
  • マンションの規約がある

老後の生活を考えると、階段での移動がなくなるマンションでの生活は、大きなメリットです。2階で洗濯ものを干していた人なら、そういった上下の移動がなくなるだけでも暮らしやすさが向上します。

ただし、これまで戸建てで暮らしていた人にとっては、マンションの規約による制限はストレスに感じるかもしれません。

持ち家・分譲マンションと賃貸住宅の比較

自分の所有物として持ち家や分譲マンションに住むのか、賃貸借契約を交わして戸建てやマンションを借りて住むのか、どちらが老後の生活に適しているのでしょうか。

ここでは、持ち家・分譲マンションと賃貸住宅の特徴について見ていきます。

持ち家・分譲マンションの特徴

持ち家や分譲マンションで暮らす場合、住宅ローンを組んで購入するのか、一括で支払って購入するのかが重要なポイントです。一括で支払えるのであれば、月々の支払いは必要ないため経済的なストレスや不安が少ないでしょう。

賃貸に比べて毎月の固定支出を抑えられるのは、大きなメリットです。さらに相続財産として、子どもたちに相続できます。

しかし、持ち家や分譲マンションは、固定資産税や修繕費用などの維持費がかかります。一度に高額な出費が必要となることがあるため、綿密な資金管理を行う必要があるでしょう。

賃貸住宅の特徴

賃貸住宅で暮らす場合は、住宅が老朽化しても貸主(家主)負担となるため、多額な資金は必要ありません。また、騒音トラブルや近隣トラブルなど生活に不安を感じれば、気軽に住み替えられるのも賃貸住宅のメリットです。

しかし、賃貸は住み続ける限り、ずっと家賃を払い続けなくてはなりません。また、年齢によっては入居を断られる場合もあり、希望にあった物件が見つけにくいというデメリットがあります。

持ち家・分譲マンションと賃貸住宅のメリット・デメリット

持ち家・分譲マンションと賃貸住宅のメリットとデメリットは、次の表のとおりです。

持ち家・分譲マンションと賃貸住宅のメリット・デメリット
メリット デメリット
持ち家・分譲マンション
  • 固定支出を抑えられる
  • 資産として残せる
  • 購入に高額の費用がかかる
  • 修繕などで多額の出費がかかることがある
賃貸住宅
  • 大きな出費が発生しない
  • 住み替えしやすい
  • 家賃を支払い続ける必要がある
  • 入居を断られる場合がある

高齢者だと入居を断られてしまうことがあるため、賃貸住宅だと自由に住まいを選べないおそれがあります。しかし、持ち家や分譲マンションを購入するには、高額な費用が必要です。購入するだけの資金があったとしても、老後の費用が大きく減ってしまうのは不安が残ります。

老後の住まい探しで抑えておきたいポイント

老後の住まい探しで失敗しないため、重要なポイントを5つ紹介します。

  • 老後の暮らしに適した間取りかどうか
  • 周辺にさまざまな医療機関がある
  • 立地や施設が充実しているか
  • 近所に子どもが住んでいる
  • 物件の資産価値はあるかどうか

住まい探しを検討するときは、ぜひ参考にしてください。

老後の暮らしに適した間取りかどうか

老後はいまより筋力、視力などが低下していくため、ちょっとした段差や階段などでも転倒のリスクがあります。そのため、老後に適した間取りや設備が充実している物件がおすすめです。

具体的には、次のような間取りや設備があると安心して暮らせます。

  • 段差の少ないバリアフリー設計
  • 水回りがひとつの階にまとまっている
  • すべりにくい床になっている
  • 車いすでも生活できる

いまよりも筋力、体力などが衰えることをイメージして、住まいを選びましょう。

周辺にさまざまな医療機関がある

老後の生活では、定期的な通院が必要になることが多いです。そのため、医療機関が徒歩圏内にあると、それだけ生活のしやすさが向上します。

自宅からの医療機関までの距離、交通手段などアクセスのよさは非常に重要なポイントです。気になる物件が見つかったら、近くにどんな医療機関があるのかを確認しましょう。

立地や施設が充実しているか

スーパーやコンビニエンスストア、金融機関、郵便局、市役所など、生活に関する施設はなるべく徒歩圏内にあるのが理想的です。できるだけ気軽に足を運べるところにあることが望ましいです。

高齢になって車を手放すこともありえますので、駅やバス停の位置や距離なども考慮しておくとよいでしょう。調べるのが難しい場合は、不動産会社に確認するのもおすすめです。

近所に子どもが住んでいる

子どもが近くに住んでいる場所であれば、何かあったときに頼れるためおすすめです。住み替えをしたときも心強いでしょう。

プライバシーを尊重しつつ、送迎を依頼したり、孫の子守りをしたり、お互い助け合うことで家族の関係がより深くなります。また、子どもや孫の成長は老後の生きがいになり、生きる力になるでしょう。

物件の資産価値はあるかどうか

つい棲家すみかとして住み替えをする方もいると思いますが、再び住み替えが必要になったり、老人ホームへ入居したりするかもしれません。

将来の変化に備えて、持ち家や分譲マンションへ住み替える場合は、資産価値の高い物件を選ぶことにも配慮しましょう。駅に近い物件や人気エリアの物件は売却しやすく、高値で売却できる可能性があります。

相続するときも売却しにくい物件より、高く売却できる資産価値のある物件のほうが喜ばれるでしょう。

老後に住み替える4つのタイミング

老後の住み替えは何度もできることではないため、タイミングがとても重要です。どのようなタイミングで住み替えればよいのでしょうか。

老後の住み替えで適切なタイミングについて、4つのポイントを紹介します。

  • 子どもが独立した
  • 家が老朽化した
  • 定年退職した
  • 介護が必要になった

それぞれのタイミングについて詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

子どもが独立した

子どもが育ち独立すると夫婦ふたりの生活になります。いままで子どもたちが使っていた部屋は不要になり、リビングもふたりには広すぎるかもしれません。

広すぎる家は、掃除や手入れをするのも負担になります。住み替えすることで、日々の生活費や光熱費の節約にもつながるため、住み替えのきっかけにはおすすめのタイミングです。

家が老朽化した

長年住んでいると家は老朽化し、大規模なリフォームや建て替えが必要となります。木造住宅は築20年を過ぎると、資産価値がゼロになります。

リフォームでバリアフリー化することも可能ですが、家の老朽化の程度によっては住み替えたほうがコストを抑えられる可能性があります。老後の選択肢として、住み替えを検討してもよいでしょう。

定年退職した

退職すると毎日の通勤がなくなるため、ライフスタイルが大きく変化します。海の近くに住みたい、自然が豊かな場所に住みたい、子どもの家の近くに引っ越ししたいなど、家に求める条件も変わってくるでしょう。

もし住宅ローンを完済しているのなら、家を売却して住み替え資金にもできます。住まいの条件の変化や住み替え資金が確保できるため、住み替えを検討するのに最適なタイミングといえるでしょう。

介護が必要になった

介護が必要となった場合、施設への入居や通院の回数が増えることが考えられます。場合によっては、住み替えたほうが生活の利便性が向上するかもしれません。

家族でよく話し合い、さまざまな場面を想定して無理のない老後の生活を検討しましょう。

住みながらの売却ならリースバックという方法もあります。まずはお問い合わせください!

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老後にスムーズに住み替える方法

老後の住み替えでは、所有する戸建てやマンションの売却が重要なポイントになります。売却資金をもとにして、住み替えることになるためです。

自宅を売却する方法には、大きく分けて次の3つがあります。

  • 不動産会社に仲介を依頼する
  • 不動産会社に買い取ってもらう
  • 売却した家に住みながら住み替え先を探す

それぞれの方法について解説します。

不動産会社に仲介を依頼する

もっとも一般的な家を売る方法です。不動産会社と契約して家の売却を依頼して、買主を見つけてもらいます。仲介で売却するときは、家に住みながら売却する、家を空き家にして売却するふたつの方法があります。

家に住みながら売却する場合は、家に生活感があるため、売れるまで時間がかかる傾向があります。そのため、スムーズに家を売却するのであれば、空き家にすることが望ましいです。

しかし、家の売却代金を住み替え資金にしたい場合は、空き家にするために仮住まいが必要になります。そのため、売却にあたって費用がかかる欠点があります。

ただし、仲介による売却は、ほかの方法と比べると高く売却できる可能性が高いです。

不動産会社に買い取ってもらう

不動産会社に買い取ってもらう方法もあります。買い取ってもらう場合は、買主を探す手間がないため、すぐに売買が成立して、代金が振り込まれます。あまり時間をかけられない人に向いている方法です。

不動産会社は買い取った家をリフォームするなどして、再販売することで利益を上げます。リフォームなどにかかる費用を差し引かれるため、買い取りでは売却価格が仲介と比べて安くなるのが欠点です。

売却価格が安くなることより、早く売却できることにメリットを感じる人におすすめです。

売却した家に住みながら住み替え先を探す

買い取ってもらった家に、家賃を払って住み続けるという方法もあります。この売却方法をリースバックといいます。

家の売却に関しては買い取りと同じで、売却価格が安くなりがちな代わりに早く売却できるのがメリットです。リースバックではさらに、引っ越さずに売却できるというメリットが加わります。

仲介や買い取りで家を売却する場合、次の住み替え先が決まっていなければ、急いで見つけなくてはなりません。条件に合わない住まいでも、がまんする必要が生じるおそれもあります。

しかし、リースバックであれば家賃を払う必要はありますが、家を売却してからでもゆっくりと住み替え先を探すことが可能です。

さまざまな条件を満たす、納得できる住み替え先を探しているのであれば、これは大きなメリットです。すでに家の売却代金を受け取っているので、住み替えにかかる費用も手持ちの資金でまかなえます。

リースバックの注意点

リースバックを利用するときは、会社ごとにサービス内容に違いがあることに注意が必要です。

リースバックを提供する会社はさまざまで、長期の賃貸借契約で利益を出したい会社があれば、早く不動産を再販売するため短期の賃貸借契約しか交わせない会社もあります。そのため、1社とだけ相談していると、不本意な条件で契約してしまうおそれがあります。

リースバックを検討するときは、必ず複数の会社に問い合わせて、各社の条件を比べましょう。

複数の会社へ相談するときは、リビン・テクノロジーズのリースバック比較PROをご利用ください。一度の入力で対応できる複数の会社に、リースバックの問い合わせができます。

リースバックを利用するときは比較が大事!一括で複数社にお問い合わせできます。

リースバック比較PROでは所有している物件に対応できる会社を紹介するため、何社にも問い合わせるような手間がかからないのも魅力です。

大手をはじめさまざまな会社が登録していますので、まずは問い合わせ見てください。

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