リースバックの活用事例。成功と失敗、それぞれの実例を用いて解説!

CASE1とCASE2の分岐

リースバックの検討段階になると、「実際に利用した人は満足しているのか」「実は盲点があるのではないか」などの利用実態も気になりますよね。今回は、リースバックを利用した人の成功例と失敗例を、簡単なストーリーを交えながら紹介します。

まずはリースバックについて理解しましょう!

リースバックとは?

リースバックの成功事例

リースバックは、自宅に住み続けながら売却による資金調達が可能な手法です。

まずは、成功事例をもとに具体的な活用方法をイメージしてみましょう。今回紹介する成功事例はこちらの3つです。

  1. 競売による望まぬ転居を回避
  2. 住宅ローン完済後に老後資金を調達
  3. 相続問題を解決

競売による望まぬ転居を回避

まずはAさんの事例を紹介します。Aさんは、定年時に思うように退職金が得られなかったことに加え、定年直前に大病を患ったため、さらに資金繰りが悪くなりました。

退職間近のAさんは、住宅ローンの残高が400万円。病気で通院費がかさむため、退職金で一括完済すること想定していました。

しかし、企業の方針変更で退職金が減り、残債を返す目処が立たなくなってしまったのです。通院しながらの年金暮らしでは、月10万円の住宅ローンの支払いが困難となり、このままでは、競売にかけられる可能性さえでてきたのです。

この時点で自宅の価値は、市場価値で約2,000万円の見込みでしたが、競売になれば大幅に安く売却されてしまう恐れがあります。さらに、病気があるにもかかわらず、Aさんは転居を迫られることになります。

そこで、ローン返済の負担をなくし、転居もせずに済むリースバックを活用することにしました。

いくつかの会社の条件を比較したところ、高く売れて安く借りられる業者があったそうです。すぐに現金が手に入るということだったので、Aさんは二つ返事でその会社に決めました。

自宅を約1,200万円でリースバック事業者に売却。住宅ローン残債との差額、800万円を手に入れながら、毎月の固定費(賃料)を7万円にまで圧縮しました。

そして何より慣れ親しんだ住宅に引き続き住み続けることができるようになったのです。

リースバックは、支払いが厳しい住宅ローンを自宅の売却によって返済し、賃料を払いながら自宅に住み続けるという使い方ができます。売却代金で賃料を返済しきれない場合には一工夫が必要ですが、トラブルを避けるためには、非常に有効だといえます。


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住宅ローン完済後に老後資金を調達

図面を見る二人

住宅ローン支払いに困っていない、もしくは完済している場合でも、資金調達方法としてリースバックを活用する事例があります。

70代後半のBさんは、住宅ローンは完済しており、奥様と夫婦で年金生活を送っていました。

しかし年金の支給額だけでは生活資金が足りず、貯蓄が底を尽きつつある状況でした。年齢を踏まえると、これから再就職することは体力的にも厳しいと感じており、当面の生活費の捻出が課題でした。

40代で購入した自宅は築30年以上経過していたので「資産価値はほとんどないんじゃないか」と不安だったそうですが、駅に近いなど立地の良い物件だったこともあり、土地のみで市場価値が約2,300万円であることがわかりました。

そこでリースバックを活用して1,400万円ほどで売却し、賃料8万円で住み続けることになりました。住宅ローンを含め借金は一切ないため、1,400万円を全て蓄えとすることができ、当面の生活費の目処が立ちました

ちなみに、月の賃料が8万円のの場合、15年間住み続けると賃料の総支払額と売却価格が同額となります。

しかし、Bさんは5〜10年以内には、息子の援助を得て老人ホームに入ることを視野にいれていたので、それでも問題なかったそうです。リースバック事業者が事前に「どれくらい住み続けるか」をふまえて調整をしてくれたため、上手にリースバックを活用できたようです。


相続問題を解決

生活に困っていなくても、リースバックを活用できるケースもあります。比較的多いのは、相続問題の解決策として活用する場合です。

父親名義の自宅で父親と一緒に暮らしていた60代のCさんは、父親が亡くなった際に、兄弟間で相続の問題が生じていました。

父親の残した資産は、自宅のみ。Cさんには同居していない兄がいたので、なんとかして遺産分割をしなければならなかったのです。売却をして現金で分けることもできましたが、Cさんはまだ働いていたこともあり、近々の転居は避けたいと考えていました。

そこで、リースバックを活用して自宅を売却し、売却資金の半分を兄に渡すことにしました。多少金額が引かれてしまいますが、その点は兄弟間で合意することができました。

約4,000万円の価値があった都内の自宅でしたが、立地の良い土地であったこともあり3,200万円で売却。1,600万円ずつを2人で分けながら、Cさんは自宅に住み続けることが可能になりました。

Cさんはその後6年後に契約を解消し、65歳で得た退職金と蓄えを元手に地方へ転居したそうです。

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リースバックの失敗事例

様々な成功事例があるリースバックですが、一方で、事情があってリースバックの契約を後悔している方もいます。

失敗事例を踏まえ、自分はリースバックを活用するのが適切か、また留意しておくべきことは何か確認しましょう。
紹介する失敗事例はこちらの3つです。

  1. 賃料が払えなくなり、さらに生活苦に
  2. 業者の方針が変更された
  3. 買戻し価格が想定より高額に

賃料が払えなくなり、さらに生活苦に

通帳と紙幣

リースバックで最も多い失敗は、賃料が払えなくなってしまうことです。

2年前に、住宅ローンの支払いに困ってリースバックを利用したDさん。

特に条件を比較検討せずにリースバック事業者を選定してしまい、リースバックにおける資産評価が非常に低く、賃料は高かった上、住宅ローンとリースバックでの売却価格の差がほとんどなかっため、短期間のうちに売却で得た資金が底をついたそうです。

リースバックを利用する際は、売却金額と賃料を慎重に吟味することが重要です。Dさんのようなトラブルにならないためにも、複数の業者を比較検討して、自身の状況に最適なリースバック事業者と契約しましょう。

業者の方針が変更された

リースバックは多くの場合、2〜3年の定期借家契約で結ばれます。

Eさんの場合も、2年の定期借家契約でリースバックを利用しました。リースバック事業者からは、賃料支払いに問題がなければ基本的に更新には応じると説明を受けていました。

Eさんは賃料を問題なく支払っていましたが、2年後、リースバック事業者の経営悪化により契約更新ができない旨を申し伝えられました。

Eさんは当然交渉しましたが、実は更新については口約束しかしておらず、契約書には、更新の条件について記載されていなかったのです。

結局、リースバック事業者が最後まで更新に応じず、Eさんは転居を余儀なくされました。

このようなトラブルを防ぐために、更新条件について契約書に明記するリースバック事業者もあります。長期間リースバックを活用して住み続けることを検討している方は、必ず契約更新にかかる条件が契約書に書かれているか確認しましょう。

リースバック事業者によっては、10年以上に及ぶ長期の契約を想定していない場合もあるようです。もし、今の住宅に住み続けることを考えている場合は、その条件でも利用ができる事業者を選択するよう、きちんと比較をしましょう。

買戻し価格が想定より高額に

将来的に家を買い戻すことを視野に、リースバックを利用する方もいます。

Fさんは、60代にさしかかる直前に親の介護費用と子供の学費が重なり、一時的にまとまった資金が必要となったため、リースバックを利用して資金を工面しました。

このリースバックは、買戻すことを想定して活用したものでした。Fさんの見込みでは退職金が約1,500万円だったため、そこから買戻し費用を捻出できると考えていました。

しかし、リースバック事業者が提示していた買戻し価格は、売却価格から大きく上乗せした価格だったのです。Fさんは買戻し価格が売却価格より高くなる可能性は口頭で聞いていましたが、想定外の上乗せにより買戻しが困難になってしまったのです。

リースバックの契約時に、買戻し価格を取り決めておけば、こうしたトラブルは避けられます。買戻す可能性が高いと考えている方は、リースバック事業者がどんな買戻し条件としているか、重点的に確認をすると良いでしょう。

実例・事例はあくまで参考程度に

リースバックに限らず、不動産の利用事例などは参考程度にすることが大切です。なぜなら、不動産は立地や築年数、形状、地盤、日当たり……など個別性が非常に高く、同じ条件のものをみつけるほうが難しいからです。また、個人の生活についても同様で、同じ収入や支出、資産や負債、税負担や家族構成など、それぞれで異なります。

前提条件が違えば、どのような活用方法が適しているかも違います。したがって、事例はもちろん参考にしつつ、自身の場合はどうなるのか専門家に相談をするとよいでしょう。

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