自己破産すると不動産はどうなる?競売までの流れと自宅に住み続ける方法

競売情報誌

令和3年現在、コロナ禍による賃金カットやボーナス減により、住宅ローン返済が厳しくなっている方が増えています。

住宅ローンの返済が滞ると、その先には、自己破産があります。そうならないためにも、早めに手を打つことが大切です。

今回は、住宅ローンが返済できず自己破産した場合に、自宅の不動産はどうなってしまうのか解説していきます。最悪のケースに備える方法にも触れているので、ぜひ最後までお読みください。

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リースバックとは?

自己破産すると持ち家は競売になる?

結論として、持ち家がある方が自己破産すると、その家は競売にだされます。自己破産により、持っている財産を手放して少しでも債権者に借金を返済しないといけないからです。

具体的には、どのような手順を踏むのでしょうか。ここでは、自己破産の制度と、住宅ローンの滞納から競売までの流れを説明します。

自己破産の制度

自己破産制度とは、借金が多額で返済できなくなった人を救済する制度です。

借金が返済できなくなった人が裁判所に「破産手続き開始」を申し立て、それが許可されることで自己破産となります。自己破産すると、借金返済が免除される代わりに、持っている財産を手放さなくてはなりません。そして、手放された財産は、債権者へ公平に分配されます。

自己破産すると、生活にさまざまな制約がつきます。また、破産後約10年間は、個人信用情報(ブラックリスト)に登録され、クレジットカードなどを利用できません。

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住宅ローン滞納から持ち家競売までの流れ

競売とは、債権者の申し出により、裁判所を通じて強制的に不動産が売却される制度です。裁判所が最低購入価格を決めた上で購入希望者を募り、一番価格が高かった人に売却する、いわゆるオークション形式がとられます。

自己破産の有無にかかわらず、住宅ローンの滞納から競売までの流れは、以下の通りです。

  1. 住宅ローンの滞納
  2. 銀行から住宅ローン返済請求
    滞納者には、銀行から電話や訪問、督促状などで住宅ローン返済の請求があります。
  3. 個人信用情報に事故情報が掲載
    いわゆるブラックリストに載り、滞納履歴があることが開示されます。これにより、ほかの金融機関にも滞納者であることがわかるようになります。
  4. 銀行から一括支払い請求(期限利益の損失)
    返済が、月々の返済請求から、ローン残高一括の支払い請求に変わります。
  5. 保証会社(債権回収会社)が代位弁済し、銀行から債権者変更
    保証会社がローンを一括で銀行へ代位弁済し、債権者が保証会社に移ります。
  6. 保証会社が競売の申し立て
    保証会社が、地方裁判所へ競売の申し立てを行います。
  7. 競売開始決定
    競売の開始が決定します。
  8. 執行官による現地調査
    執行官が現地調査し、物件概要の作成や競売の基準になる不動産評価額の算出をします。
  9. 競売情報公開
    競売情報が一般公開され、購入者が募集されます。
  10. 競売開札、落札者決定
    一番高値をつけた方が購入者となり、競売が終了します。

自己破産を検討する際には、競売や後述の任意売却のタイミングによって手続きや費用が異なる点に注意が必要です。

まだ持ち家がある状態で自己破産をすると、管財事件として扱われ、破産管財人をつける必要が生じます。これにより、予納金や弁護士費用など余計に費用がかかります。ほかの財産についても破産管財人が全ての権限を持ちますので、本人は何もできません。

一方で、持ち家を手放した後に自己破産をすると、前述の手続きが不要になり、同時廃止と呼ばれる時間もお金もかからない手続きで済みます。

いずれにせよ、自己破産を前提とする場合には、持ち家をいつ手放すのか判断する必要があることを覚えておくとよいでしょう。

自己破産後の負担を軽減しうる「任意売却」

任意売却とは、住宅ローンの全額返済ができないことの了承を借入元金融機関に得た上で進める、不動産売却の方法です。

本来は抵当権があるため、住宅ローン全額返済しなければ不動産を売却できません。しかし、金融機関が許可をすることで、抵当権を解除し、売却を進めることができるのです。

任意売却と競売との違い

競売は裁判所が入り、強制的に売却を行います。手続きについても、自身でコントロールすることはできません。

一方で任意売却は、裁判所が入らないため、自らの判断で売却することができます。一般的な売却仲介による不動産売却とそれほど変わらず、市場価格での売却を目指すことも可能なのです。

任意売却で自己破産後の負担軽減できる可能性も

任意売却で自己破産後の負担軽減できる可能性があります。

競売に比べ高く売れる可能性がある

競売には不動産に関する知識が必要なため、参加者は不動産会社などのプロが多いです。そのような事情からも、落札価格は相場よりも低くなることがほとんどです。一方で、任意売却は一般公開して売り出すため、幅広い層から購入希望者を探すことができます。結果として、競売よりも高く売れる可能性があります。

引越し費用を確保できる可能性がある

任意売却では、債権者との交渉次第で、家が売れた代金から引越し費用を出してもらえることがあります。自己破産後に引っ越し費用の支払いがあると大きな負担となるため、十分なメリットでしょう。

引渡しのタイミングを調整できる

競売の場合は入札されてしまえば、相談の余地なく退去する時期が決まります。

一方、任意売却では買主や債権者との交渉で引渡し時期を決めることができます。引越し先を探すなどいろいろな準備をできるため、気持ち面での負担を軽減できるでしょう。

自己破産後も持ち家に住み続ける方法はない?

「自己破産したら、もう家に住めなくなる」と考える方が多いですが、そのまま住み続けられる可能性があります。

家族に家を購入してもらう

家族に家を購入してもらうことでそのまま住み続けられる方法があります。

ただし、家族に購入してもらう方法には注意点があります。それは、住宅ローンが組めないことです。一般的に、銀行は親族間売買には融資したがりません。売主と買主が親族間だと、融資金を別の資金に利用されてしまう可能性があるためです。そのため、家族が購入する場合は現金で一括して購入する必要があります

また、自己破産前に家族へ名義を変えれば財産隠しと見られる可能性もあるため、注意が必要です。

自己破産前にリースバックする

自己破産までにリースバックで持ち家を売却することができれば、自己破産後も住み続けられるかもしれません。

ここで簡単にリースバックの解説をします。

リースバックとは、事業者に持ち家を売却した後、その事業者へ家賃を支払うことで、そのまま住み続けられる売却手法です。売却資金を手にすることができる代わりに、家の名義は事業者へ変わります。ケースごとに確認する必要はありますが、基本的には自己破産後も借りている家から退去を命じられことなく、そのまま住み続けられます。

また、事前に契約を交わしておくことで、将来的にまた購入することができる機会があれば、所有者と交渉して一度売却した家を買い戻すこともできます。

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