リースバックは自宅を売却してからも、そのまま自宅を賃貸で住み続けられるサービスです。ところがサービス内容をよく読むと「契約期間は3年」「再契約したら住み続けられる」など、期間の定めがあると書かれています。
リースバックで売却した自宅にいつまで住めるのか、賃貸借契約のできる期間について解説します。自宅の賃貸を続けたあと、買い戻しができる期間も解説していますので、いずれ買い戻すつもりの人は参考にしてください。
まずはリースバックについて理解しましょう!
リースバックの賃貸期間はいつまで?
リースバックの賃貸借契約でいつまで自宅に住めるのかは、交わしている契約の種類によって変わります。一般的な賃貸物件のようにいつまでも住み続けられるのか、契約が終了したら退去しなくてはいけないのか、リースバックの賃貸借契約について解説します。
賃貸の期間は契約の種類で違う
リースバックの賃貸借契約には、「定期借家契約」と「普通借家契約」の2種類があります。自宅に賃貸で住み続けられる期間は、どの賃貸借契約を交わしたのかによって異なります。
期間が決まっているなら定期借家契約
定期借家契約では賃貸借契約を交わすときに、リースバック会社と相談して何年間住み続けるのかを決めます。リースバックでよく用いられるのは、この定期借契約です。契約した期間より長く自宅に住み続けたい場合は、賃貸借契約が終了するときに再契約を交わします。ただしリースバック会社は再契約を拒否できるため、再契約できなかった場合は退去することになります。賃貸の期間は、1~5年が一般的です。
定期借家契約に向いているのは、次のような人です。
- 急がずに引越しの準備をしたい
- 介護施設などの入所を自宅で待ちたい
退去する予定が決まっている人であれば、定期借家契約で問題ないでしょう。
普通借家契約ならいつまでも住める
リースバック会社によっては、普通賃貸借契約を交わすこともできます。普通賃貸借契約は一般的な賃貸物件を借りるときに交わす賃貸借契約で、借主の意思で契約を更新して住み続けられます。借主に大きな問題がない限り、貸主であるリースバック会社は賃貸借契約の更新を拒否できません。普通賃貸借契約であれば、いつまでも住み続けられます。
普通借家契約に向いているのは、次のような人です。
- 自宅を終の棲家にしたい
- 退去の予定が決まっていない
- いずれ買い戻すつもりでいる
リースバックを利用しても、自宅を退去するつもりがない人であれば、普通借家契約が支わせるリースバック会社を選びましょう。
定期借家契約でも住み続けることはできる
定期借家契約でも、再契約を繰り返すことで賃貸期間を延ばすことが可能です。
リースバック会社は買い取った自宅をリノベーションしたり、取り壊して更地にしたりしてから売却して利益を上げています。売却以外にも、賃貸物件として売主に貸し続けることで利益を得ることもできます。そのためリースバック会社によっては、定期借家契約しか用意されていなくても、再契約をすることで住み続けることが可能です。
定期借家契約で再契約を続けたい場合は、賃貸借契約を交わすときに再契約についての取り決めを契約書に盛り込むことが大切です。
普通借家契約でも強制退去させられることも
普通借家契約は借主の意思で更新を続けられる賃貸借契約ですが、家賃の滞納をはじめとする契約違反がある場合は強制的に退去させられることがあります。しかし、貸主に迷惑のかかる行為をしていなければ、貸主は契約の更新を拒否できないため、問題なく暮らし続けられます。
強制退去については、次の記事を参考にしてください。
リースバック会社に相談するときのポイント
賃貸できる期間をリースバック会社に相談するときは、次のことを確認しましょう。
- 自宅を賃貸で住み続けられる期間
- 賃貸期間の家賃の金額
- 賃貸借契約の種類(定期借家契約か普通借家契約か)
- 定期借家契約であれば再契約は可能か
- 再契約に関する条項を契約書に盛り込めるか
リースバックのサービスは会社によってさまざまです。リースバック会社によっては、短期間の賃貸でしかサービスを提供できないこともあります。会社ごとのサービスを比較するため、リースバックは1社だけでなく、複数の会社に相談することが大切です。
リースバック会社を選ぶときは、自分の希望に合ったサービスが選べる会社を選びましょう。自分の希望をリースバック会社へ伝えられるように、あらかじめまとめておくとスムーズに話を進められます。
会社ごとにサービスが違う!
リースバック会社を比べるには、一括問い合わせで各社に相談しましょう
リースバックした物件を買い戻しできる期間は?
リースバックでは、将来的に売却した自宅を買い戻すことができるという特徴もあります。しかし、いつまでも買い戻すことができるのでしょうか。
リースバック契約によって違う
先述の賃貸借契約と同様に、買い戻しの契約もリースバック会社によって違います。
買い戻しに関しては、賃貸借契約の時に価格や買い戻し期間に関して取り決めをすることが一般的です。予定通りに買い戻すことができるかどうかは、会社ごとに違うため、都度の確認が必要です。
リースバック会社は利益を上げることを目的に契約を行います。将来における買い戻し金額の決定方法や、賃料の妥当性など契約締結後、不利益にならないように細かく確認を行ってからリースバック契約を行うようにしたいものです。
期間について書面化されているか
リースバックに限ったことではありませんが、契約は書面化されていることが重要です。「言った」「言わない」という言質に関するトラブルは多くありますが、どれも裁判においては証拠になりません。
リースバックについてはまだまだ新しいサービスのため、予期せぬトラブルが起こる可能性もあります。トラブルを防ぐ意味でも、契約書の確認は怠らないようにしましょう。
リースバックを依頼する会社選びで失敗しないためには、各社のサービスを比較することが大切です。比べることで違いがわかります。ご自身の希望にもっとも合った会社を比較して選ぶようにしましょう。
契約の確認は重要!一括問い合わせで各社の条件を比較しましょう

