マンション売却を住みながら成功させる方法!デメリットには要注意

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マンション売却を住みながら成功させる方法!デメリットには要注意

マンションをはじめとする不動産を売却するときは、空き家にして売り出すことが多いです。しかし転居先が見つからない、仮住まいの費用を節約したいなどの理由から、住みながらマンションを売却したい人もいると思います。

住みながらでもマンションを売却するには、どうすればよいのでしょうか。住みながらでもマンションをスムーズに売却する方法を紹介します。

短期間で手放す方法もありますので、売却を急いでいる方も参考にしてください。

マンション売却は住みながらでも可能!

結論からいうと、住みながらでもマンションを売ることは可能です。

不動産情報ポータルサイトなどを見ると、現況が「空き家」の家ばかりではありません。なかには「居住中」の家もあり、住みながらマンションを売却する人は意外と多いのです。

住みながら売りに出すと、「売却金を手に入れてから、新しい家を購入できる」などさまざまなメリットを得られます。

住みながら売却のメリットとデメリットを確認しよう

住みながらのマンション売却には、さまざまなメリットがある一方でデメリットも存在します。マンション売却を住みながら行う場合の、メリットとデメリットについて解説します。

住みながら売却のメリット

マンションを住みながら売却するメリットには、次の3つが挙げられます。

  • 新居の購入に売却代金をあてられる
  • 内覧のときに家の魅力を伝えられる
  • 人が住んでいるため部屋が劣化しない

それぞれのメリットについて解説しましょう。

新居の購入に売却代金をあてられる

新しい家を買って住み替えるには、家の購入資金が必要です。住みながらマンションを売却すれば、新居の購入資金として売却代金をそのままあてられるため、無理なく資金を調達できます。

仮住まいが不要のため、賃貸物件の家賃や引っ越し代もかかりません。コストパフォーマンスよく住み替えられるため、金銭的な負担が少ないのがメリットです。

内覧のときに家の魅力を伝えられる

空き家にして売却するときは、すべての内覧に対応できないことがあります。しかし、住みながら売却するときは、内覧に立ち会いやすく、購入希望者へ家の魅力を伝える機会が多いのがメリットです。

内覧では日当たりや通気性のよさなど物件に関することだけでなく、スーパーや病院が近いなど、近隣の生活関連施設の情報も伝えられます。

家具などが置かれた状態で内覧できるため、買主も購入後の生活をイメージしやすいでしょう。

人が住んでいるため部屋が劣化しない

家は誰も住んでいない状態が長期化すると、劣化が進みやすくなります。たとえば、ガス給湯器などの住宅設備は、空き家状態が続くと故障することがあります。住みながら売却する場合は空き家にならないため、売却期間が多少長引いても部屋のなかが劣化しないのがメリットです。

人が住んでいるので換気もひんぱんに行われ、部屋の湿気がこもる心配もありません。掃除もマメにできるため、購入希望者が急に訪問することになっても心地よい空間をアピールできます。

住みながら売却のデメリット

住みながらの売却にはメリットだけでなく、デメリットもあります。主なデメリットには次のものがあります。

  • 購入希望者に対応する必要がある
  • 家に生活感が出やすい

マンションに住みながら売却するときのデメリットを解説します。

購入希望者に対応する必要がある

住みながら売却すると、内覧で訪問する購入希望者の都合に合わせて対応しなければなりません。そのため、土日祝日でも見知らぬ人への応対でリラックスできません。

内覧の申し込みは突然入ることが多く、予定があってもあとまわしになることもあるでしょう。空き家であれば内覧の対応は不動産会社の担当者に任せられるため、対応する手間を省けます。

家に生活感が出やすい

日常生活を送りながら内覧の対応をするため、どうしても家に生活感が出てしまいます。自宅はプライベート空間のため、見られたくないものはしまっておくなど神経を使うこともあるでしょう。

あまりにも生活感があると購入希望者の意欲が下がるため、できるだけすっきりとした空間にする必要があります。

住みながら売却で重要な「売り先行」「買い先行」

マンションを売却して新しい家に住み替える場合は、「売り先行」と「買い先行」のいずれかを選びます。売り先行と買い先行を簡単に解説すると、次のようになります。

売り先行
いま住んでいる家を売ってから、新しい家を購入する
買い先行
新しい家を購入したあとに、いまの家を売る

売り先行と買い先行の違いと注意点について、わかりやすく解説します。

売り先行とは

売り先行とは、最初に家を売ってから新居を購入する住み替え方法です。売り先行には次のようなメリットがあります。

  • 売却価格が確定しているため資金計画を立てやすい
  • 購入希望者との値引き交渉に無理に応じる必要がない

売却価格が確定してその金額に応じた新居を選べるため、資金計画を立てやすいのが売り先行のメリットです。住宅ローンを完済している場合は、住み替え先の購入費用に売却代金をそのままあてられます。高額な購入資金を新たに調達する必要がないため、精神的な負担がかかりません。

また、先に新居を購入していないため、いつまでに売却しなくてはならないという期限がないのもメリットです。そのため購入希望者の値引き交渉にも、無理して応じる必要がありません。売り急ぐ必要がないため、納得のいく金額で売却できるでしょう。

売り先行の注意点

売り先行でマンションを売却するときは、次のような注意点があります。

  • 仮住まい費用がかかる
  • 内覧に対応する必要がある

売り先行の場合は、住んでいた家を引き渡すまでに住み替え先が見つからないと、住む場所がなくなってしまいます。引き渡しまでに家を購入するのは難しいため、基本的に仮住まいが必要です。

つまり、売り先行の場合は、賃貸物件を借りる費用が発生します。仮住まいの期間が長引くほど、家賃の負担がかさむことに注意しましょう。

また、住みながら売却するのであれば、内覧への対応も必要になります。せっかくの休日も購入希望者への対応で終わってしまうなど、売却が決まるまで気が抜けない日々を過ごすことになります。

買い先行とは

買い先行は新居を先に購入してから、いままで住んでいた家を売る住み替え方法です。すでに気に入った物件があり、すぐに買いたい人に向いています。

買い先行のメリットには、次のものがあります。

  • 気に入った物件をすぐに購入できる
  • 仮住まいの費用がかからない
  • 引っ越しが一度で済む
  • 内覧を不動産会社に対応してもらえる

すでに気に入った物件がある場合、いま住んでいる家が売れるまで待っていると、ほかの人に買われてしまうおそれがあります。早めに購入をすることで、気に入った物件を手に入れられるのがメリットです。購入したらすぐに入居できるため、仮住まい費用がかからず、引っ越しも一度で済みます。

それまで住んでいた家は空き家になるため、売主が内覧の対応をする必要はありません。不動産会社の担当者が代わって対応してくれます。

買い先行の注意点

買い先行の注意点は次のとおりです。

  • ダブルローンになるおそれがある
  • 売り急ぐと安値で売ることになる

いま住んでいる家の住宅ローンが残っている場合、新居の購入にも住宅ローンを利用すると、ダブルローンになるリスクに注意しましょう。

新居の住宅ローンがはじまる前に家が売れたら、売却代金で住宅ローンの残債を返済できるため、住宅ローンは新居の分だけです。しかし、家が思うように売れないと、前の家と新居の住宅ローンをそれぞれ支払うダブルローンになってしまいます。資金の余裕がない人に、買い先行はおすすめできません。

また、ダブルローンの支払いが続くと焦ってしまい、家を値下げしてしまったり、購入希望者の値引き交渉に応じてしまったりして、安値で売ってしまうおそれもあります。安値でマンションを売却してしまうと、資金計画にズレが生じてしまうため注意しましょう。

住みながら売却するならリースバックという方法もあります。どんなサービスかチェックしてください!

住みながらでもマンション売却を成功させる方法

空き家にしなくても、マンションを売ることは十分に可能です。住みながらマンションの売却を成功させる方法を紹介します。

  • 室内をきれいにして内覧の印象をよくする
  • 内覧希望には柔軟に対応する
  • スケジュールに余裕を持たせて販売活動を行う

それぞれの方法を詳しく解説します。

室内をきれいにして内覧の印象をよくする

マンションの売却では、内覧した購入希望者にマンションを気に入ってもらう必要があります。購入希望者も決して安くはない金額を支払うのですから、気に入ってもらえなければ購入に至りません。

内覧のときに少しでもよい印象を持ってもらえるよう、室内をきれいにしておきましょう。不要なものは片づけて部屋のなかをすっきりとした空間にして、汚れの目立つ水回りも細かいところまで清掃をしましょう。専門業者に部屋のクリーニングを依頼するのもおすすめです。

住みながら売却するときは、家具があるために部屋が狭く見えてしまう欠点があります。そのため、もう使っていない家具があれば処分して、部屋の広さを感じられるようにしましょう。購入後の生活をイメージできるようにするのがポイントです。

また、生活臭がするとマイナスポイントになります。内覧前に換気をして、室内の空気を清浄にしておきましょう。

内覧希望には柔軟に対応する

住みながら売却するときは、売主自身が内覧者に対応しなければなりません。そのため、土日などの休日でも家のなかを案内する場合があります。不動産会社の担当者も同席するのがほとんどですが、見ず知らずの人に接するため、気をつかうことがあるかも知れません。そのような場合でも、失礼のないように対応することが重要です。

内覧者が多いほど物件が売れる可能性が高まるため、なるべく多くの内覧が実現できるようにスケジュールを調整しましょう。

スケジュールに余裕を持たせて販売活動を行う

住み替えを成功させるには、余裕を持ったスケジュールで売却活動を行うことが大切です。マンションは戸建てより早めに売却できることが多いですが、売り出してから引き渡しまで通常6カ月はかかるとされています。

そのため、資金の余裕がないのに買い先行で先に新居を購入してしまうと、いまの家と新居のダブルローンになってしまうおそれがあります。

住み替えと引き渡しが同時期に行えるのが理想です。スケジュールを上手く立てて、売却を成功させましょう。

住みながらの売却をスムーズに進める方法は、次の記事で詳しく解説しています。

住みながら売却するもうひとつの方法「不動産買取」

住みながらマンションを売却する場合、不動産会社の仲介で買主を探す方法のほかに、不動産会社が直接マンションを買い取る「不動産買取」という方法もあります。買取であれば内覧などの手間がかからないため、住みながらでもマンションを売却することが可能です。

不動産買取の仕組みや注意点などについて詳しく解説します。

不動産買取の仕組みと注意点

不動産買取は、一般的な仲介とは異なり、不動産会社が買主となってマンションを購入します。不動産会社は買い取ったマンションにリノベーションなどの手間をかけて、再販売することで利益を出す仕組みになっています。

不動産会社は再販売によって利益を出すため、それにかかるコストなどが買取価格から差し引かれています。つまり仲介でマンションを売却するのと比べると、不動産買取では売却価格が3割ほど安くなるので注意しましょう。

ただし、仲介とは異なり不動産会社が内覧をするだけなので、住みながらでも売却できます。一般の購入希望者の内覧に備えて行う、ハウスクリーニングや不用品の処分などの手間をかける必要はありません。また、販売活動が不要なため、それだけ早く売却できます。短ければ約1カ月での売却が可能です。

不動産買取であれば住みながらでも短期間で売却できるため、新居を決めてから買取を依頼すればスムーズに住み替えができます。

整理すると、不動産買取には次のような特徴があります。

  • 不動産会社がマンションを買い取る
  • 売却価格が仲介より3割ほど安くなる
  • 契約不適合責任の免責
  • 一般の内覧がないため住みながら売却できる
  • 売却にかかる期間が短い

不動産買取を利用するときは、これらの特徴からメリット、デメリットをよく考えて判断しましょう。不動産会社によっては、仲介で売れなかったときに買取を行う、「買取保証」のサービスを提供していることがあります。

不動産買取は次の記事で詳しく解説しています。利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

仮住まいなしで売却できる「リースバック」

仮住まいせずにマンションを売却するのであれば、リースバックという選択肢もあります。リースバックはリースバック会社にマンションを売却したあとも、家賃を支払うことでそのまま住み続けられるサービスのことです。引っ越しなどの手間がかからないため、リースバックを利用するとマンションを手放すときの慌ただしさがありません。

マンションの売却そのものは、不動産買取と同じ仕組みです。そのため、売却価格が安い、売却にかかる期間が短いなど、不動産買取と同じメリット、デメリットがあります。リースバックではさらに次の特徴が加わります。

  • 家賃が相場より高いことがある
  • 固定資産税など維持費用がかからない
  • 賃貸借期間に限りがあることが多い

リースバックの家賃は売却価格をもとに算出し、年間の家賃は売却価格の8~10%が一般的です。そのため、周辺相場より高めになることが多いのですが、マンションの所有権がなくなるため固定資産税などの支払いがありません。

リースバックでは自動更新のない定期借家契約を利用することが多く、住み続けられる期間が決まっていることが多いです。しかし、自動更新される普通借家契約を利用できるリースバック会社もあるため、長く住み続けたいときは普通借家契約を交わせる会社を選びましょう。

提供するサービス内容が、リースバックは会社によって大きく異なるのも特徴のひとつです。家賃の金額を相談できたり、長く住み続けられるように普通借家契約を利用できたりと、リースバック会社によってサービスがまったく異なるのです。

そのため、リースバックを利用するときは、複数の会社に相談してサービス内容を比較することが大切です。相談するのが1社だけだと、納得して契約できないため注意しましょう。

リースバック比較PROは複数のリースバック会社に問い合わせて、売却価格やサービス内容などを比較できるサービスです。売却するマンションの情報を一度入力するだけなので、手間なく問い合わせられます。

リースバックが気になる方はリースバック比較PROを利用して、信頼できるリースバック会社を見つけてください。

リースバックは会社ごとにサービス内容が異なります。複数の会社へ問い合わせてください!

マンション売却を住みながら行うときのよくある疑問

住みながらマンション売却はできる?
引っ越さずに住んだままでもマンション売却は可能です。空き家にするのと比べて売れにくくはなりますが、メリットは少なくありません。
住みながらマンションを売るメリットは?
新居の購入費用に売却代金をあてられるほか、人が住んでいるので家が劣化しにくいのがメリットです。また、内覧に来た購入希望者に家の魅力を伝える機会があります。
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