家の売却では、空き家にせず住んだままでも家を売ることが可能です。しかし、内覧に来た人にとって、人が住んだままの家はあまり印象がよくありません。売れるまでに時間がかかったり、値下げ交渉をされてしまったりするおそれがあります。
住んだままでも家をスムーズに売るためのポイントを紹介します。
引っ越さずに住んだままでも家は売れる!
自宅を売却するときは、「空き家で売却する方法」と「住みながら売却する方法」の2種類があります。
どちらの売却方法も特別な許可は必要ありません。不動産査定時や媒介契約締結時に住みながら売ることを営業担当者に伝えるだけで十分です。
一般的には、空き家で売却するほうが物件の細部まで見学できるため、売れやすいといわれています。しかし、住みながらの売却だからといって売却できないわけではありません。コツさえ押さえれば、住みながらでもスムーズに売却できます。
住みながら家を売却する7つのポイント
不動産売却の早期成約をかなえるカギは、内覧対応にあるといっても過言ではありません。しかし、住みながら売却する場合、内覧対応が非常に難しくなります。
住みながら売却するときに気をつけるべき、次の7つのポイント押さえて内覧を実施し、売却成功を目指しましょう。
- 整理して生活感を減らす
- 家をきれいに清掃しておく
- 臭い対策を実施する
- いつでも内覧対応できるようにする
- 内覧に来た購入希望者へていねいに対応する
- 購入希望者と積極的にコミュニケーションをとる
- 新居探しも同時に進める
それぞれのポイントについて、詳しく解説します。
整理して生活感を減らす
生活感あふれる家は、ごちゃごちゃとした印象を与えてしまい、イメージダウンにつながります。前もって不用品を処分したり、室内のものを整理整頓したりしてできる限り生活感を減らしましょう。
内覧当日に、子どものおもちゃやゲーム、衣類、寝具などが出しっぱなしになっていないよう注意が必要です。飲みかけのペットボトルや食事後のお皿を放置するのも避けましょう。
家をきれいに清掃しておく
家を売り出したあとは、いつ内覧の申し込みが入るかわかりません。いつでも対応できるよう日ごろから清掃を心がけ、室内をきれいに保ちましょう。
清掃するときは床や壁など見える部分だけでなく、お風呂の排水口やキッチンの換気扇フード、ベランダのサッシといった見えにくい部分も徹底しましょう。
もし、片づける時間がない方や清掃が苦手な方は、ハウスクリーニングを依頼するのもおすすめです。掃除のプロが専用の機械や洗剤を使用し、徹底的に室内をきれいにしてくれます。
臭い対策を実施する
室内清掃だけでなく臭い対策も必要です。人が暮らしている家には必ず生活臭が発生します。よその家に行ったとき、自宅にはない臭いを感じた経験がある方もいるでしょう。
おすすめの対策は、家を売り出してからすぐに無臭の消臭スプレーを室内に撒き、数時間換気する方法です。これを数日繰り返すだけでも臭いを抑えられます。
さらに、内覧当日は約束の時間より1時間前ごろから家中の窓やドアを開放して換気すると、室内に臭いがこもりにくくなります。
いつでも内覧対応できるようにする
内覧は、基本的に土曜、日曜、祝日に実施されますが、平日に申し込みがないとは限りません。いつでも対応できるよう、スケジュールに余裕を持たせておきましょう。
購入希望者の都合により時間が前後する場合もあるため、当日は約束の時間の前後に予定を入れるのは避けるべきです。売主側の都合で時間制限を設けてしまうと、購入につながらないおそれがあります。
内覧に来た購入希望者へていねいに対応する
内覧に来た購入希望者はお客様ですから、ていねいに対応しましょう。購入希望者専用の新しいスリッパを用意したり、心地よい空調管理を心がけたりといった配慮が大切です。
たとえ購入希望者が多少自分勝手な行動をしたとしても、カッとなってはいけません。その場では、ていねいな対応を貫きとおしましょう。
購入希望者と積極的にコミュニケーションをとる
内覧のときは、不動産会社に任せきりにすることなく、売主側でも積極的にコミュニケーションをとることをおすすめします。
売却に出している物件の魅力を知っているのは、実際に暮らしていた売主以外誰もいません。居住者だからこそわかる魅力を伝え、購入をあと押ししましょう。
ここでポイントとなるのは、購入希望者にしつこくつきまとわないことです。早く売りたい気持ちが先行するばかりに、どこに行くのにもあとをつけてアピールポイントを伝えていたら、購入希望者からわずらわしく思われてしまいます。
ある程度話し終えたら、その場を離れ購入希望者だけで自由に見学する時間をつくるよう心がけましょう。
新居探しも同時に進める
売却後、イチから新居を探すのは相当な労力を要します。また、売却してすぐに希望どおりの物件と出会えるとは限りません。そのため、売却活動中に新しい住まいに関する情報を集め、住み替え先の目星をつけておきましょう。
住んだまま家を売るメリットとデメリット
住みながらの売却には一長一短があります。ここで紹介するメリットとデメリットを把握し、前もって対策を講じましょう。
メリット
住みながら家を売却する主なメリットは、次の3つです。
- 売却で得たお金を新居の購入資金に充てられる
- 買主が購入後の生活をイメージしやすい
- 空き家に比べ家の魅力を伝えやすい
住みながら家を売る大きなメリットは、売却で得たお金をまるまる新居の購入資金に充てられる点です。前もって新居を購入したり、引っ越したりする必要がないため、資金計画を立てやすいといった魅力があります。
また、家具や家電を配置したまま売却活動できる点も魅力のひとつです。何もない空き家に比べると、購入希望者は物件を買ってからの生活をイメージしやすくなります。
実際に住んでいる状態で家の魅力を伝えられることもメリットです。居住者目線で物件の魅力をアピールし、購入をあと押しできます。
デメリット
住みながら家を売却する主なデメリットは、次の3つです。
- 生活感あふれる家は売却しにくい
- いつ内覧の申し込みが入るかわからない
- 内覧対応の度に整理整頓する必要がある
生活感があふれすぎている家は、売却が難しくなります。どの家庭でも生活を送っていれば部屋が散らかるのは仕方ありません。しかし、生活感がある家とない家とでは売却スピードが異なるのが現状です。ものが多いとイメージダウンにつながり、値下げ交渉の原因にもなります。
また、売却活動中は、いつ内覧の申し込みが入るかわからないため、旅行や遠出の計画を立てにくくなります。売却に出したタイミングが、ゴールデンウィークやお盆休みなどの長期休暇に近い場合、休みの予定をまったく立てられず、ストレスが溜まるかもしれません。
さらに、家のなかを常にきれいに保ち続け、内覧対応の前に整理整頓しなくてはならないことも欠点です。休日は家でのんびりしようと思っていても、内覧の申し込みが入れば事前準備をして、対応に備えなくてはなりません。
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リースバックなら家に住んだまま売却が可能
早期売却を目指すなら、リースバックを検討してはいかがでしょうか。リースバックを活用すれば、住んだままでも家を売却でき、通常の売却より早く現金化できます。
リースバックとはどういうサービス?
リースバックとは、自宅を売却して現金化したあとも、そのままいまの住まいに家賃を払って住み続けられるサービスのことです。リースバックはすぐにまとまった資金を手に入れられる点や、引っ越さずに新しい住まいを探せる点などがメリットです。
しかし、月々家賃が発生することや、不動産の所有権がなくなることはデメリットです。リースバック会社のなかには賃貸借の期限を2~3年で制限する会社もあり、長期的な居住を考えている方には向かないサービスといえます。
売却後にゆっくり引っ越し先を探せる
住みながら家を売る場合、引き渡しまでに引っ越し先を探さなければなりません。思ったよりも早く家が売れたときは、急いで引っ越し先を探すことになります。時間がないために、不本意な引っ越し先になるおそれもあります。
しかしリースバックであれば、リースバック会社に売却後もそのまま住み続けられるため、慌てることなく引っ越し先を探すことが可能です。
リースバックは信頼できる会社に依頼する
リースバックは、サービスがはじまってからまだ間もないため、トラブルが発生するおそれがあります。国土交通省では「住宅のリースバックに関するガイドブック」を作成し、リースバックを利用するにあたっての注意喚起を行っています。
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