不動産を売却するにあたって、次のようなお悩みはありませんか。
- 具体的に何から始めていいかわからない
- どんな売却方法があるのか知らない
- 費用や税金がどのくらいかかるか不安だ
不動産売却にはどんな方法があり、どのような流れで手続きが進むのでしょうか。今回は、家を売る方法や手順について解説します。
家を売る4つの方法を紹介。それぞれの特徴は?
今回は、4種類の家を売る方法を紹介します。
- 不動産仲介
- 不動産買取
- 任意売却
- リースバック
また、それぞれにはどのような特徴があるのでしょうか。
不動産売買仲介とは?
不動産売買仲介(以下、売買仲介)は、不動産会社と媒介契約を結び、買主との間を取り持ってもらう不動産売却の手段です。
売買仲介は、不動産会社に査定を依頼することから始まります。査定金額をもとに、売出価格を決定し、販売活動(広告や内見など)を行い、申込みのあった購入希望者と合意をすることで売買が成立します。
売買仲介のメリット
販売活動では、不動産会社が独自のネットワークや広告などを駆使して、少しでも希望条件に合う買主を探します。そのため、希望条件に近いかたちで売却できる可能性が高いです。
売買仲介のデメリット
一方で、すぐに買主が見つかるとは限らず、売却完了まで平均して3カ月ほどかかることが多いようです。不人気の物件ならば、1年以上買主が見つからないことも珍しくありません。
また、不動産会社に対して仲介手数料を支払う必要があります。
不動産買取とは?
買取は、物件を不動産会社に直接売却する方法です。
売買仲介と違い、買主は不動産会社です。
買取のメリット
買取では買主を探すための販売活動を行う必要がないため、買取価格に納得がいけば即座に売却が可能です。
買取のデメリット
不動産会社は買い取った物件を転売して利益を上げます。その販売活動のための広告費や税金、不動産会社の利益分が見込まれるため、買取価格は仲介による売却相場よりも低く設定されることが多いです。
仲介 | 買取 | |
---|---|---|
メリット | より高く売却できる | 現金化が早い |
デメリット | 時間がかかる 仲介手数料がかかる |
相場より安くなる |
任意売却とは?
任意売却とは、住宅ローンの支払いが困難な方(売主)の代わりに債権者(金融機関)への交渉と買主への仲介を行うことです。
債権者(金融機関)は、住宅を競売にかけて少しでもお金を回収します。
裁判所が競売を行い、落札価格は一般的な相場よりも3割から5割安く売られてしまいます。
リースバックとは?
リースバックとは自宅を売却して現金化、売却後も住み続けることができるサービスです。
住み慣れた自宅で生活しながら、まとまった資金を調達することが可能です。
急にまとまった資金が必要になったが、住宅に住み続けたいニーズに応えます。
家を売る際の具体的な手順は?
ここでは、売買仲介と買取、それぞれの具体的な手順を解説します。
売買仲介の流れ
売買仲介は、以下のような流れで進行します。
- 事前準備
- 査定依頼
- 媒介契約
- 売却活動
- 売買契約
- 決済と引渡
各ステップについて、もう少し詳しく解説します。
ステップ1. 事前準備
手続きを円滑に進められるように、まずは事前準備をします。とくに、書類の準備が大切です。
売買仲介では、契約のために、以下のような複数の書類が必要です。
- 土地・建物登記済証(権利証)もしくは登記識別情報
- 実印
- 印鑑証明書
- 固定資産税・都市計画税納税通知書
- パンフレット・管理規約・管理組合総会議事録など(マンションの場合)
- 建築確認通知書・検査済証
- 測量図・建物図面・建築協定書など
- 物件状況等報告書
- 設備表
- 印紙、または印紙代
- 本人確認書類
ステップ2. 査定依頼
書類の準備を終えたら不動産会社に物件の査定を依頼しましょう。
不動産会社のスタッフが、物件の査定を行い、「これくらいなら売れるだろう」という金額を見積もります。この際、机上査定と呼ばれる登記簿などの情報を基にした簡単な査定と、訪問査定と呼ばれる実際に査定担当者が物件に足を運ぶ詳細な査定のどちらかを選択します。
売却することが決まっている場合は、訪問査定が必要です。
ステップ3. 媒介契約
査定を依頼した不動産会社と媒介契約を結びます。
媒介契約は、不動産会社に買主探しを依頼するための契約です。
媒介契約には以下の3種類があります。
一般媒介契約 | 売主は複数の不動産会社と契約して良い |
---|---|
専任媒介契約 | 売主は他社と契約してはならない |
専属専任媒介契約 | 売主は他社と契約してはならず、自身で見つけた買主と契約することもできない |
不動産会社と相談の上、どの媒介契約にするか決めましょう。
ステップ4. 売却活動
査定金額をもとに売出価格を決め、買主を探します。
基本的には、不動産会社が売却活動を進めます。売主がやることは、購入希望者が現れた際の内覧対応です。使い捨てのスリッパを用意したり換気したり、配慮すると良いでしょう。
ステップ5. 売買契約
買主が決まれば、不動産売買契約を結びます。
不動産会社の担当者同席のもと、契約書の読み合わせや重要事項の説明が行われます。
このとき、手付金の受け渡しを行うこともあります。手付金については、買主が手付金を放棄することで契約を解除できるよう取り決めるのが一般的です。
ステップ6. 決済と引渡
引渡日には、売主・買主・不動産会社・司法書士・銀行担当者などが一堂に会します。
金銭の授受や、物件の引渡しを行います。
以上で、売買仲介の手続きは完了です。
不動産買取の流れ
買取は、以下のような流れで進行します。
- 事前準備
- 査定依頼
- 買取業者の選択
- 契約の締結
- 決済と引渡
順に解説します。
ステップ1. 事前準備
売買仲介と同様に事前に書類をそろえておきましょう。
先述の、売買仲介の必要書類一覧も参考にしてください。
ステップ2. 査定依頼
買取の場合、査定した不動産会社がそのまま買主になるので、査定金額が買取価格と一致します。
査定依頼は、複数の会社に依頼して比較すると良いでしょう。
ステップ3. 買取業者の選択
納得のいく価格を提示する会社が見つかっても、契約前には会社情報を確認しましょう。
確認のポイントは以下の2つです。
- 買取実績はどうか
- 評判は良いか
契約前にご自身で確認しておくことで、トラブルを防ぎやすくなります。
ステップ4. 契約の締結
買取してもらう会社を決めたら、売買契約を締結します。
引渡条件を定め、契約書にサイン・押印します。
契約後に内容を変更したいと思っても、変更できません。もし可能でも、一度契約を解除する必要があり、解除費用がかかります。そのため、契約内容の確認は慎重に行わなければなりません。
また、一般的には契約と同時に不動産会社から手付金を受領します。
ステップ5. 決済と引渡
買取では買主が不動産会社自身ですので、引渡日に不動産会社に物件を引き渡します。
残金の決済を行い、買取手続き完了です。
不動産売却後の税金について
売買仲介もしくは買取を行い、利益が出たら、譲渡所得税がかかる可能性があります。
譲渡所得税は物件の売却金額にかかる税金ではありません。物件の譲渡所得にかかる税金です。
譲渡所得は以下の式で計算できます。
譲渡所得=売却価額-(取得費+譲渡費用)
大まかに言えば、「売れた金額」から、「買った金額に経年劣化分などを考慮した額」と「売る際にかかった費用の額」を差し引いた金額が、譲渡所得です。
詳細な計算方法は国税庁の記載を確認してください。
参照:
国税庁 No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)
不動産買取してもらったのに自宅に住み続けられる?リースバックとは
昨今、家の売却益を得ながら、自宅に住み続けられる「リースバック」という手法が注目を集めています。
リースバックとは具体的にどのような契約で、どんな注意点があるのでしょうか。
リースバックは売買仲介や買取と何が違う?
リースバックは、不動産会社に物件を売却した後に、その家で新たに賃貸契約を締結する取引をいいます。
売買仲介や買取を通じて物件を売却したら、売買契約日と引渡日の間に物件から立ち退かなければなりません。
しかし、リースバックでは物件から引っ越す必要がありません。賃貸としてそのまま同じ家に住み続けることができます。
リースバックをするなら、事業者を比較しよう
リースバックでも複数社を比較することが重要です。リースバック提供会社によって、提示する契約条件が異なるからです。
当サイトでは、手軽に複数の会社に問い合わせをし、条件を比較することができるサービスをご提供しています。
効率的な会社選びに、ぜひお役立てください。
リースバックもおすすめです。まずは一括問い合わせてみましょう!