大学資金の平均額を解説!入学までにいくら貯めればいいのか

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大学資金の平均額を解説!入学までにいくら貯めればいいのか

大学は、入学金や受験料など、なにかと費用がかさみます。進学する学校や学部によっては、1,000万円以上かかる場合もあります。そのため、どのくらいの資金が必要になるのか、早めに把握することが大切です。

今回は、大学にかかる費用を全体的に説明します。最後には、もし資金が不足する場合におすすめの資金調達方法も紹介していますので、参考にしてみてください。

大学資金の平均額はいくら?

まずは、国のデータをもとに大学資金の平均額を紹介します。

国公立・私立ごとの入学金と授業料

学費は国公立と私立とで金額に差が生まれます。とくに私立は、選択する学科によって金額が大幅に変わるので、注意が必要です。

国公立と私立、それぞれの平均額をみていきましょう。以下の表は、「初年度にかかる学費」の平均額です。

国公立大、私立大の初年度の平均学費(万円)
区分 入学金 授業料 施設設備費 合計
国立大学 28 54 82
私立文系学部 23 79 15 117
私立理系学部 25 111 19 115
私立医歯科系学部 107 287 88 482

参照:文部科学省「平成30年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額の調査結果について

※千円以下は四捨五入

国立大学の学費は省令で定められているため、文系や理系を問わず一律です。公立大学は、国立と同額程度にしている学校が多いのですが、自治体の地域内に居住しているか、地域外から進学してくるかによって、金額が違うところもあります。

入学金は、医歯科系学部を除き、国公立と私立でそれほど大きな差はありません。その一方で、授業料は私立のほうが高く、とくに医学部や歯学部は初年度だけで見てもかなり高額です。

在学中にかかる学費の合計は?

次は学費の総額に注目しましょう。

初年度の学費をもとに、以下の計算式で、在学期間中の学費を算出しました。

入学金+在学中の授業料(初年度分×年数)+施設設備費(初年度分×年数)

年数は、医歯科系学部が6年、そのほかは4年で計算しています。大学によって授業料と施設設備費は、年数ごとに差が生じるところもあるため、あくまでも目安としてご覧ください。

大学在学中の学費
区分 在学中の学費(万円)
国公立 244
私立文系学部 399
私立理系学部 545
私立医歯科系学部 2,357

上記の金額とは別に、教科書代や実習費、ゼミ代などが加算されます。

それらの金額は学部ごとに異なり、とくに実習や専門的な参考書が必要になる理系や医歯科系は、高額になりやすいので注意です。

受験にかかるお金

意外と忘れやすいのは、受験に伴う費用です。

日本政策金融公庫の「教育費に関する調査結果」によると、受験費用の平均は、国公立は約30.5万円、私立文系は約35.5万円、私立理系は31.9万円となっています。

これまで行われていたセンター試験が廃止され、2021年1月から実施されているのが、「大学入学共通テスト」。こちらは国公立大学の1次試験として扱われます。

受験料はセンター試験のときと変わらず、3教科以上が1万8千円、2教科以下が1万2千円。点数が知りたい場合は追加で800円支払うと、成績が通知されます。国公立大学の2次試験を受けるなら1校あたり1万7千円が必要です。

私立は大学や受験方法によって金額が変わり、一般試験は約3万5千円ですが、医歯科系は4万~6万円かかることがあります。

複数の大学を受験する場合は、さらに出費が増えるので気を付けましょう。

大学入学前にいくら貯めたらいい?

ここまで受験や在学中にかかる費用を解説してきましたが、もしお子さんが自宅外から通学する場合は、毎月の生活費がかかるため、仕送りが必要になるかもしれません。

大学入学前に、トータルでどのくらいお金を貯めておけばいいのでしょうか。仕送りの平均額も踏まえて解説していきます。

大学生の引越しや仕送りの平均額

実家を離れて下宿先から通学する場合、引越し代に加え、新生活に伴う家具や家電の購入、毎月の生活費などにお金がかかります。

日本政策金融公庫の「教育費に関する調査結果(2020年10月)」によると、大学生が1人暮らしを始めるまでにかかった金額は、入学者1人あたり平均39.3万円です。

また、年間の仕送り額は平均90.3万円となっており、毎月に換算すると約7.5万円、4年間支払うと約361万円の出費です。また、調査対象者の約40%は、年間100万円を超える仕送りをしています。

下宿の場合はかなり負担が増え、お子さんがアルバイトをしないと、資金が不足してしまうかもしれません。親子でよく相談することが大切です。

トータルで最低300万円は必要

ここまで解説してきた平均額をもとに、以下の計算式で、大学にかかるトータルの費用を計算しました。

下宿なし:「在学中の学費+受験料」下宿あり:「在学中の学費+受験料+引越し資金+4年間の仕送り額」

大学にかかるトータルの費用
区分 下宿 必要資金(万円)
国公立 なし 275
あり 675
私立文系 なし 435
あり 835
私立理系 なし 577
あり 977

教科書代や、滑り止めに受験する大学へ支払う費用も考慮すると、国立大学への進学でも300万円程度お金が必要です。

また、私立医歯科系大学で下宿を伴う場合は、3,000万円以上の負担が想定されます。

上記の金額は、あくまでも1人あたりの必要資金です。お子さんが2人以上いる場合は、2倍、3倍と出費が増えていきます。

支払う時期を確認しよう

費用は同時期に発生する訳ではなく、一般的に大学の授業料は、支払う時期が前期と後期に分かれています。

とはいえ、受験から入学するまでが、最も負担の割合が多い時期です。受験料・引越し代・入学金・前期授業料に充てる資金は、早めに用意しましょう。

とくに入学金と前期授業料は、支払う時期に注意。これらは入学後ではなく、入学前に振込するのが一般的です。一般入試の場合は、2~3月頃に手続きを行う必要があります。

ちなみに奨学金は入学後の受取りなので、入学金と授業料には使えません。学資保険やローンをあてにしている方も、保険の満期や審査が振込に間に合わなければ利用できないため、余裕を持って行動することが大切です。

リースバックは借金ではない資金調達の方法です

リースバックは比較が大事です!

みんなはどうしてる?大学資金の調達方法

「貯蓄だけでは、お金が足りない…」親御さんの中には、このように悩んでいる方もいるでしょう。

日本政策金融公庫が調査したデータによると、足りない資金は食費の節約や子どものアルバイトで捻出している家庭が多いようです。

しかし、なるべくゆとりのある生活を送りたい、子どもには勉強に専念して欲しいと考える方にとって、日々の生活や子どもへの負担は避けたいもの。ここでは、大学資金を調達する方法を紹介します。

 ローンでお金を借りる

学資ローンは、使い道が教育資金に限定されており、カードローンなど使い道が自由なタイプと比較して、低金利で借りられることが特徴です。

多くの商品が、在学している間は利息だけの返済でよく、元金は卒業後に返済できるため、毎月の出費を抑えられます。

ローン審査に通る自信の無い方は、日本政策金融公庫が取り扱っている、国の教育ローンがおすすめです。

こちらは国が100%出資する金融機関で、子ども1人あたりの借入可能額は350万円が限度ですが、民間の金融機関に比べて優しい目で審査してくれる傾向にあります。さらに、母子家庭や父子家庭などは、金利や返済期間が優遇されます。

子どもが奨学金を利用する

奨学金は、学生自身が契約者となり、お金を借りられる制度。最も一般的なのが、「独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)」の奨学金です。

同機構の調査「学生生活調査(2018年)」によると、学生のうち2人に1人は、なんらかの奨学金制度を利用しています。

在学中は元金と利息、どちらの返済も不要で、国の教育ローンより低金利でお金を借りられることが魅力です。

しかし前述した通り、入学後の受け取りとなるため、入学金や前期授業料に使えないことがデメリット。また、一括ではなく分割で受け取るため、まとまった資金をすぐに受け取りたい方には不向きです。

持ち家があるならリースバック

なるべく大きなお金を、早く用意したいなら、リースバックも選択肢のひとつです。

リースバックなら、持ち家を売却してお金を受け取り、その後も家賃を支払うことで自宅に住み続けられます。

一般的な学資ローンは、申込から借入までの期間が長いことがデメリット。一方、リースバックは現金化までのスピードが早く、入学金の振込期限が迫っている場合に役立ちます

また、奨学金と異なり一括で資金を受け取れるため、受験料はもちろん、授業代や引っ越し代など、まとまった資金が必要なときに便利です。

出資の不安から早く解放されたい方は、利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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