住宅ローンを払えない人が急増している理由とは。背景には何がある?

住宅ローン負担の増加

念願のマイホームを手に入れるため、多くの人は、住宅ローンを利用します。住宅ローンは長期に渡る負債ですから、無理のない返済計画を立てたうえで借りているはずです。

しかし、ここ最近、住宅ローンを支払えない人が急増しているとも言われています。「どのような背景があるのか?」「その対策は?」など、整理してみました。

借金ではない資金調達、リースバックって?

リースバックとは?

2022年、住宅ローンが払えない人の割合は?

長引くコロナ禍で、職を失う、収入が下がるなどした結果、住宅ローンの返済に困る人が増えていると言われています。

実際、どのくらいの人が住宅ローン返済に苦慮しているのでしょうか。

100人のうち4人が、住宅ローン返済に困っている

フラット35を提供するなどしている、住宅金融支援機構では、リスク管理債権についての情報を公開しています。

リスク管理債権とは、ごく簡単に言うと、返済が遅延するなどして「返済されるかどうか、あやしくなってきた貸付金」のことです。この情報で、日本の住宅ローン返済についての問題の一端を垣間見ることができます。

今のところ公表されている最新の情報である、令和2年度のもの※1を見ると、リスク管理債権の割合は3.48%

住宅ローンを利用している人が100人いたら、そのうち4人程度が、住宅ローンの返済に問題を抱えているということです。

また、同機構のプレスリリース※2によると、機構に寄せられる「住宅ローンの返済ができないかもしれない」「返済を待ってもらえないか」といった相談件数は、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった2020年上旬に急増しています。

1月時点で15件だった相談件数が4月には1,000件あり、5月までの累計で2,000件を超えたという状況です。

※1 総合報告書2021|住宅金融支援機構
※2 新型コロナウイルス感染症の影響で返済困難となったお客さまへの返済方法の変更メニュー及び相談窓口のご案内|住宅金融支援機構

住宅ローン破綻増加の背景には何がある?

住宅ローン返済に困る人が増えている背景には、どのような理由があるのでしょうか。もちろん、コロナ禍が大きな要因であることは間違いありませんが、それだけではないようです。

近年、住宅ローンの負担そのものが増加していた

近年、住宅ローンの審査基準がゆるやかになってきたことなどから、住宅ローンをより多く借りる人が増えてきたと言われています。

住宅金融支援機構のフラット35利用者に対する調査結果※でも、住宅購入資金に占める融資の割合は、近年増加傾向にありました。

加えて「年収倍率」、つまり、年収に対してどれくらいの額の借り入れを行ったかという割合も増加してきました。

たとえばマンション購入にあたって、2000年代後半は6倍以下であった年収倍率が、近年は7倍を超えており、給与の伸びよりも、住宅ローン借り入れ額の伸びのほうが大きかったことがうかがえます。

結果、「返済負担率」と呼ばれる、収入に占める住宅ローン返済額の割合も上がってきており、そもそも、近年になるにつれ、住宅ローンの負担そのものが大きくなっていたことがわかります。

フラット35利用者調査|住宅金融支援機構

コロナ禍による経済の悪化で、家計のバランスが大きく狂った

そして、コロナ禍によって社会経済がダメージを受け、家計にも大きな影響があったことは言うまでもありません。

労働政策研究・研修機構がWebで公開している「新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響」※1の情報を確認すれば、その影響は明らかです。

コロナ禍の始まりを境として、完全失業率が増加する一方、有効求人倍率が減少しています。職を失った人が大勢いるうえに、企業側にも新たな雇用を生み出す余力がなくなっているのです。

生活に困っている人を対象とする自治体の「自立相談支援機関」に、2020年度の上半期(4~9月)に寄せられた相談件数は、前年同期の3倍にあたる約39万件にも上ったことが、が厚生労働省のまとめでわかっています※2。

近年の傾向として、住宅ローンから多くを借り入れ、収入に占める返済負担が大きかった家庭が多かったとするなら、コロナ禍による収入の低下は、家計のバランスを大きく狂わせる要因になったことでしょう。

コロナ禍という不測の事態によって、住宅ローンを抱えていることの重みが急激に増してしまったと考えられます。

※1 新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響|独立行政法人労働政策研究・研修機構
※2 日経新聞の記事より

急増する住宅ローン破綻、救済措置はある?

それでは、住宅ローンの返済がもうムリだとなった場合、なにか方策はあるでしょうか。最終的には自己破産などの債務整理となりますが、破綻の原因がコロナ禍のような予測不能な事態であるなら、救済措置があってもいいのではと思えます。

コロナ禍が原因なら、コロナ特則を活用

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、住宅ローンの返済が難しくなった場合、使える制度に「新型コロナ特則」があります。

これは、もともと自然災害の被害にあった人の生活再建に向けてつくられた仕組みを、新型コロナ感染拡大の状況にも適用したもので、債務整理を特別なルールで行う仕組みです。

通常の債務整理と異なり、

  • 利用しても信用情報として登録されない
  • 弁護士など専門家の支援を無料で受けられる
  • 個人の保証人は債務保証を求められない

というメリットを得たうえで、ローンを減免することができます。

この制度は、住宅ローン以外の債務にも利用できますが、複数の債務を抱えている場合、住宅ローンだけを手続きから外して、他のローンの減免を受けるといった使い方ができます。これにより、生活全体の債務の負担をなくす一方、住宅ローンの返済は続けることでマイホームは維持するといったことも可能です。

新型コロナ特則の対象になる債務には一定の条件があります。利用したい場合、手続きはローンを借りている金融機関を通じて行います。

任意売却でローンを清算する

住宅ローン破綻を防ぐ根本的な解決法は、家を売ることで、ローンを清算してしまうことです。

住宅ローンが破綻してしまうと、どのみち、最終的には物件が競売にかけられ、売られてしまうことになります。競売は一種のオークションですから、どうしても売却価格は相場より低くなってしまいます。

競売にまで至る以前に、自分の意思で売る(任意売却)ことによって、競売よりは高く売ることができますから、ローンを完済したあと、手元に少しでもお金を残せる可能性があります。

オーバーローン(売却額よりもローン残高が多く、売却金ではローンを完済できない状態)の場合でも、少しでも残債を減らせるので、売却額は高いに越したことはありません。

そうした意味で、いずれ競売になってしまうくらいなら、それより先に任意売却を考えたほうがいいと言えるでしょう。

家を失いたくないならリースバックという方法も

任意売却のデメリットは、物件を失うということです。家を売るのですから当然ですが、仕方のないこととはいえ、せっかく手に入れたマイホームを手放すのはつらいものです。そのような気持ちから、なかなか任意売却に踏み切れないという人も多いでしょう。

しかし、述べたように、その結果競売に至ってしまうようでは元も子もありません。

そこで、近年、注目されているのがリースバックという手法です。

リースバックは、物件を売却した後、買い手との間に賃貸契約を結び、物件を賃貸するという形で住み続けることができる仕組みです。

マイホームで言うなら、所有権はなくしてしまいますが、形態が賃貸に代わるだけで、生活環境は変わりません。もちろん、新しいを住まいを探したり、引っ越しをする必要もないのです。さらに言えば、家を売ったことがご近所に知られるということもまずありません。

ローン破綻対策として考えるなら、売却金によってローンを完済するのは任意売却と同じです。

違いは、賃料を支払うことで、その後も同じ家に住み続けられるという点です。賃料は必要ですが、ローン返済のプレッシャーからは解放されます

リースバックは、リースバック事業者に対して売却するため、任意売却に比べて買い手を見つける苦労が少なく、スピーディーに進められるのもメリットです。

リースバック比較PROなら、あなたにピッタリの会社がみつかります!

一括問い合わせスタート

家を売って賃貸で住み続けられる!リースバックサービスを比較検討する