リバースモーゲージとリースバックの条件は?あてはまらない時の対処法も解説

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リバースモーゲージとリースバックの条件は?あてはまらない時の対処法も解説

どのような条件を満たしていれば、リバースモーゲージを利用して融資を受けることができるのでしょうか?

今回は、リバースモーゲージの利用条件と、それに当てはまらない方におすすめの対処法を紹介します。

リバースモーゲージの利用条件

前提として、リバースモーゲージを取り扱っている金融機関や社会福祉協議会で利用条件が異なります。そのため、あるところの条件では利用できても、他のところでは利用できないということもあります。

多くの金融機関で課されている条件を5つあげてそれぞれ解説していきます。

  1. 申込年齢
  2. 世帯構成
  3. 家族の同意
  4. 使い道
  5. 住宅ローン残債

ここからそれぞれを解説します。

条件1 申込年齢

住宅ローンは一般的に20歳以上から申込できますが、リバースモーゲージは55歳や60歳以上などのシニア層を対象にしているところがほとんどです。

年齢には上限もあり、75歳や80歳未満としている金融機関が多いです。

条件2 世帯構成

一般的にリバースモーゲージは、自宅に夫婦2人暮らし、もしくは1人暮らしの家庭を対象にしています。なぜなら契約者が亡くなったあとに、同居していた子や孫が急に住む家を失なうリスクがあるからです。

契約後に同居する際は、速やかに届け出る必要があります。内容が金融機関の定める条件にそぐわない場合は、借入可能額の減額や契約解除になる可能性があります。

条件3 家族の同意

基本的に契約時は、推定相続人全員の同意と署名が必要です。リバースモーゲージは不動産の売却が前提なので、相続時は資産として残りません。相続する際のトラブルを回避するためにも、金融機関は事前の同意を求めるのです。

また、同居の配偶者を連帯保証人にすることが条件の金融機関では、その承諾を得られなければ利用できません。

条件4 使い道

リバースモーゲージでは、借り入れた資金の使途について制限があることが多いです。使い道を不動産関連に限定しているところや、目的がはっきりしていないと借りられる上限金額が低くなるという金融機関もあります。

使途について原則自由と記載されている場合でも、金融商品の購入や事業資金には充てられないことが多いため、「個人で会社を立ち上げるお金に使いたい」というケースには対応できない可能性があります。

条件5 住宅ローン残債

リバースモーゲージは住宅ローンと同様に、不動産を担保に入れる融資契約です。金融機関は、不動産に抵当権と呼ばれる権利を付加することで、万が一契約者がお金を返せなくなった際、不動産を競売にかけて資金を回収できます。

抵当権は1つの不動産に対して、複数設定することが認められていますが、設定した時期が早い金融機関ほど優先的に現金化が可能です。そのため、リバースモーゲージを扱う金融機関の中には、第一順位で抵当権を設定することを条件にしているところもあります。

また、ローンが残っている場合は、残高や過去の返済状況にも影響されます。詳しくはこちらの記事で解説していますので、参考にしてください。

住宅ローンが残っていても利用できます

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リバースモーゲージは不動産の評価額に注意

リバースモーゲージは、担保に入れる不動産の価値が、借入金額を大きく左右します。

また、すべての不動産が対象になるわけではありません。担保不動産に関する利用条件や、契約後の注意点をみていきましょう。

評価額が低いと必要な額が借りられない

リバースモーゲージで借りられる金額は、担保に入れる不動産価値を基準に算出します。

借入可能額の一般的な相場は、不動産評価額の50%~70%程度。仮に評価額が3,000万円でも、70%なら借入可能額は2,100万円となり、人によって思っていたよりもお金が借りられないと感じるかもしれません。

契約前の仮申し込みで、無料の物件査定が可能な金融機関は多いため、事前に確認しておくとよいでしょう。

マンションは対象外の場合も

リバースモーゲージの中には、物件のエリアを限定しているタイプもあり、その場合はそもそも利用できないので、事前の確認が重要です。

また、基本的に一戸建ての住宅が対象で、お持ちの不動産がマンションの場合は利用できない可能性があります。

マンションを担保と認めている金融機関でも、物件の位置や築年数によって対象外になることも。駅から近い、交通の便が良いなど立地条件が良い物件や、築年数が浅く専有面積が広いマンションは資産価値が下落しにくいため、担保の対象になりやすいでしょう。

不動産価値が下がるリスクがある

前述した通り、リバースモーゲージで借りられる金額は、不動産の評価額で決まります。

この評価額は契約時のみ計算されるのではなく、数年ごとに見直されることがあり、評価額が目減りした場合は、借入可能金額が減少します。

大幅に資産価値が下落してしまったら、減額どころか融資が打ち切られ、既に借りているお金の一括返済を求められることもあるのです。また、契約者が死亡した時期に価値が下落していたら、不動産の売却金でローンが返済しきれず、相続人へ債務負担を残すこともあります。

金利が上がるリスク

リバースモーゲージは変動金利型が多く、また、毎月利息だけを返済することが多いです。

万が一返済中に金利が上昇した場合は、毎月の返済額が増加するので、それを踏まえて家計の管理を行なうことが重要です。

融資が使えない場合にはリースバックがおすすめ。比較するためにも複数社に問い合わせてみましょう。

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条件に当てはまらない場合はリースバックを検討しよう

お持ちの不動産を活用してお金を調達する方法は、リバースモーゲージだけではありません。条件が合わずに悩んでいる方は、リースバックも検討してみましょう。

リースバックはローンではないので、リバースモーゲージより利用条件が少なく、契約のハードルが下がります。

リースバックは年齢や使い道の条件なし

リースバックは、持ち家を売却して現金化したあとも、家賃を支払うことで自宅に住み続けられる不動産サービスです。

基本的に年齢制限が無く、不動産をお持ちの幅広い年齢層が対象です。お金の使い道は自由で、生活費はもちろんローンの返済や事業資金など、さまざまな用途で活用できます。

リバースモーゲージで担保対象外になりやすい、マンションの契約も可能です。立地条件や築年数を問わず申込できることが多く、配偶者以外の家族が同居していても利用できます。

住宅ローン残高があっても、不動産評価額より残債が少ない場合は申込でき、ローン審査ほど厳しい条件はありません。過去に延滞や滞納の経験がある方でも、利用できる可能性が高いでしょう。

まとまった資金を早く一括で受け取れる

リバースモーゲージは、不動産価値が下落することで借入可能額が減少し、既に借りたお金を返済しなければならないリスクがありました。

一方でリースバックは、持ち家の売却金を一括で受け取れ、その後不動産価値が下落しても、返金を求められることはありません。リースバック会社の中には、家賃の変動がなく、敷金や礼金、更新料の支払いが不要なところもあり、出費を抑えられます。

リバースモーゲージなどのローン契約は、申込から契約まで1ヶ月以上かかることがありますが、リースバックは現金化までの期間が早いことが多く、簡易査定の結果が即日分かることもあります。

子どもにローンを残す心配がない

リバースモーゲージは、契約者本人だけで完結するのではなく、死後に相続人による手続きが必要です。

担保の自宅を売却すれば、必ずローン残高が0になるという訳ではなく、売却金で賄いきれな債務を、相続人が引き継がなければなりません。なるべく相続人へ負担を掛けたくない方は、万が一下落したときに備えて、ある程度のお金を貯めておく必要があるでしょう。

一方リースバックは、契約当初に不動産を売却する仕組みなので、資産は残せませんが、債務を残すこともありません。相続人が複数人いる方にとって、相続によるトラブルを未然に防ぐことができます。

「自身の金銭問題は自身の世代で解決したい」と思っている方にも、リースバックは向いています。

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執筆・編集

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